ようやく実現か
ニュースを見て、待望していたビジネスが、ついに実現の道筋が見えてきたのではないかと感じました。そのニュースの内容は、「ヤマダデンキ、三菱自動車の電気自動車を販売開始」というもの。
何年前だったか、時期は定かではありませんが、ヤマダデンキが自動車販売に乗り出すというニュースがあったのを覚えています。それは各自動車メーカーの新車を、その店頭で販売するという画期的な試みでした。しかし、その試みは残念ながらほとんど実現には至りませんでした。
自動車の新車販売は、伝統的に各メーカーのディーラーが行っています。他のメーカーの新車を一堂に展示し、販売するというビジネスモデルはほとんど存在していません。その理由は、高度なメンテナンスが必要なことが理由なのかもしれませんが、価格競争により商品価値が低下する可能性を危惧しているのも大きいのかもしれません。
新規市場は制約がまだ少ない
ヤマダデンキはその固定観念を覆すべく挑戦を続けていたのでしょう。その姿勢は、かつて家電業界に革命を起こしたときと同じだと感じます。メーカー直営の電気店が主流だった時代に、複数のメーカーの製品を一堂に揃える家電量販店という新しいビジネスモデルを提唱し、成功を収めた企業のうちのひとつです。
今回、販売に踏み出した自動車は、電気自動車という新たなカテゴリです。この新規市場は、まだ多くの制約がなく、革新的なビジネスモデルが試せる場であると感じます。今後の展開が気になるところです。他の電気自動車メーカーも取り扱いを始めれば、競争原理が働き、市場がさらに活性化する可能性があります。ヤマダデンキでも店頭での値引きを公言しており、今までのヤマダデンキメリットはきちんと打ち出す予定のようです。
まだ限定的
消費者の中には、選択肢の多さを求めている人がいます。数ある中から選びたい、購入の決定をしたいという欲求は、いつの時代も変わらないものだと感じます。自動車の販売についてはこのように見てくると、まだ販売手法は限定的な業界があることに気がつきます。
まとめ
限定的な販売網の業界は今後自由化の波が来ることは避けられません。その時期が早いか遅いか、だけです。外から参入する企業にとってはチャンスであるので新規で参入する企業が増える可能性はあります。ヤマダデンキが新たな販売を実現すれば同業の他社も同じように参入してくるでしょう。そうやって新しい市場が拡大していくと思います。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆