教養を身につけたいのですが
「教養ってどうやって身につければいいですか」
そんな質問をされました。気になっているのでしょう。理由は簡単です。その方は40代。30代まではそのようなことを言われたことがなかったのかもしれません。しかし、40代になれば周りから「当然知ってますよね」といった感じで言われてしまう存在になっていくのです。そのとき、初めて「教養」について考える人も出てくるのです。直接的に「そんなことも知らないのですか」と言われた人もいました。30代までは、ある程度ごまかせるのですが40代以降になり、50代と歳を重ねるほど、ごまかすことはできません。では、教養はどのように身につけるのでしょうか。
ステップがある
教養とは一言で言えば、広範で深い知識と理解、そしてそれを磨くための敏感な心を持つことです。それは独自の思考や視点を持ち、知識を用いて社会や世界を理解し、自分自身を成長させる道筋を示す指針となるものです。具体的なステップをいくつか紹介します。
多読
読書は教養を深める最も効果的な方法の一つ。多種多様な分野の書籍を読むことで、自分が普段触れることのない視点や知識に触れることができます。特に古典文学、歴史、科学、哲学、社会学などの分野は教養を深めるための良い出発点となります。しかし、それらだけに限らず、自分の関心のある分野にも広く深く読み進めてみることをおすすめします。その分野の専門家が書いた本や論文、さらには一般的な観点から書かれた記事まで、様々な視点からの情報を得ることで、自分の理解を深めることができます。毎日、時間を決めて習慣化することが近道だと感じています。動画でも効果はあります。そう、先日もリーダーにおすすめしたのは「古典落語」でした。
学習の日々
教養は一生の学びを意味します。学ぶことは教養を深めるための重要なステップで、これには様々な方法があります。オンラインコースやワークショップ、講演会などを利用することで、新しい知識やスキルを学ぶことができます。また、自分の興味のある分野のエキスパートや教師から直接学ぶことも価値があるでしょう。学ぶという行為に抵抗がある人は、興味があることを「探究する」と言い換えておくと継続しやすいと思います。
新しい文化の体験
旅行や映画、音楽、アートなどを通じて異なる文化に触れ、その体験を通じて新たな視野を得ることも重要です。異なる文化や背景を持つ人々の視点を理解することで、自分の思考や価値観が広がり、深まることでしょう。毎年、毎月、新しいことに触れていますか。知らなかった世界に接していますか。新しいことに触れていないことはビジネス界では「老いる」ことと同じと言われます。
対話を通じた理解
人々との対話を通じて、新たな視点や考え方を理解し、自分の知識を深めることも教養を身につける上で重要です。友人や家族だけでなく、異なる背景を持つ人々と交流することで、多様な視点や経験を共有し、自分自身の理解を深めることができます。特に、仕事上で接点のない業界の人や、学生の方などと話しをするのは有益。新たな気づきがあるものです。初めて行くエリアの方との触れ合いも同じです。考え方や価値観の違いを肌で感じ流でしょう。
まとめ
結局のところ、教養とは一日にしてならず、長い時間をかけて育まれるものです。それは知識を深め、視野を広げ、理解を深める旅。そして、その旅は自分自身の好奇心から始まります。毎日少しずつでも新しいことを学び、理解を深めていくことで、自分自身の教養を育て、人生の質を向上させることができると感じます。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆