リーダーの差

スタッフのスキルアップに取り組みたい、と表明しているリーダーには、ちょっとした違いができてしまうことがあります。あるスピードの感覚が違うのです。差ができてしまう、といってもいいでしょう。それは、何か。

あるスピードの差

それは、スキルアップの習得スピードの差です。習得させるスピードがまったく違うのです。なぜ、これほど差がつくのだろうか、と感じてしまうくらいです。

①速い習得
②遅い習得
という2つのプロセスに分かれています。どうして2つ存在するのでしょうか。

それはリーダーの設定による違いだと感じます。リーダーが考えるスピード感がそこに反映されています。①の速い習得の場合、短い期間で達成させることを主眼に置いています。達成スピードが速いので、さらに計画は前倒しになることもあり予想以上の成長を遂げることもあります。

自己説明訓練とは

速いスキルアップを実現しているチームでは、斬新な取り組みも行われています。たとえば、「自己説明訓練」です。自己説明とは、下記の通り、自分への説明を行うことで習得スピードを上げる取り組み。

自己説明とは,
「文章や他の媒体に提示された新しい 情報を意味づける試みにおいて,自分自身への説明を 行う活動」と定義される

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjep/59/3/59_3_342/_pdf

他人に教えるようになると成長する、と言われているのは聞いたことがあるかもしれません。それをシャドーボクシングのように自分ひとりで行う訓練法です。とても有効な方法だと感じます。教わると教えるでは、領域がちがうからです。

習得の差も

習得スピードが速いこと、それは優位性のひとつです。「スタッフのスキルアップのスピード」が強みとなっているケースです。これはチーム力としてはさらに強くなっていくパターンです。すぐに育つ、さらに育つ、という優位性が確立されるのです。

その一方で

その一方で、習得スピードをゆっくり設定しているリーダーは真逆の結果になってしまいます。結果を見ても現状維持程度で終わるのではないでしょうか。部門は黒字かもしれないが、利益額が少額。上から、怒られない程度に運営しているリーダーとなっていることがあります。
この手のリーダーは、差し障りのない関係性でチーム運営していくので、本人の自覚も薄い。そのため、意識が大きく変わることも少ないのです。

まとめ

採用に限界が見えてくると、あとは教育の力が差別化要因としてクローズアップされます。しかも、速いスピードで育てられるのかにかかってきます。優位性をどこで確立していくのかが今後の経営のポイントになりますが、習得スピードはひとつのカギとなるでしょう。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆