あえて

最近、ソーシャルメディアやウェブ上で「ソバーキュリアス(Sober Curious)」という言葉を頻繁に見かけるようになりました。これは一体何を意味するのでしょうか。ここでは、その背景とメリット、そしてその思想が広まる背後の社会的な変化を探ります。

ソバーキュリアスとは、文字通り「禁酒に好奇心がある」を意味します。つまり、全く飲酒しないというわけではなく、自分の飲酒習慣を問い直し、必要な時だけ、あるいは全く飲まないという選択肢を探るというライフスタイルです。この流れは、飲酒の社会的なプレッシャーや、日々の生活でのアルコールの役割を再評価することを求めています。

ソバーキュリアスとは
Sober(しらふ)とCurious(好奇心が強い)を組み合わせた造語で、“あえてお酒を飲まない”という新しいライフスタイルのことを指します。

https://www.asahigroup-holdings.com/pressroom/pickup/20230324/index.html

「宴会であえて酒飲まない日も」、愛飲家4割超

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC124O10S2A710C2000000/

健康志向へ

ソバーキュリアスは健康志向の高まりと繋がっています。近年、フィットネスや栄養摂取、マインドフルネスなど、健康とウェルビーイングへの意識が非常に高まっています。アルコールは心身に影響を及ぼし、特に大量に摂取すると健康に悪影響を及ぼすことが知られています。そこで、自分の健康に対する影響を考えるとき、アルコール摂取も自然と考慮されるようになりました。アルコールは微量なら身体に良い、という認識でしたが、最近では違います。少量でもリスクという認識に変わりつつあります。

お酒は少量でもがんリスク

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC287VE0Y3A720C2000000/

ソバーキュリアスの運動が人々に提供するメリットは数多くあります。アルコールを控えることで、身体的な健康はもちろん、精神的な健康にもプラスの効果があります。疲れにくくなったり、肌の調子が良くなったり、仕事に集中できたり、良質な睡眠を得られたりするのです。

新しいライフスタイルへ

もちろん、ソバーキュリアスは一部の人々にとっては挑戦的なライフスタイルかもしれません。しかし、この運動は絶対的な禁酒を強制するものではなく、自分自身の飲酒パターンについて考え、それが自分の生活や健康にどのように影響を与えるかを理解することを促しています。新しい選択肢が増えたことは認識しておきたいところです。

まとめ

ソバーキュリアスは、アルコールの摂取を自分自身の価値観やライフスタイルに合わせて再評価し、健康とウェルビーイングを最優先に考えるという新しい視点を提供します。自分で選択するライフスタイルが、自己理解と自己啓発の一部であると考えるなら、ソバーキュリアスはそれに大いに貢献する一つの方法と言えるでしょう。ただ、コミュニケーションツール(潤滑油)としたは、まだ必要性があると思っているので、使い分けやムダなことをしないという視点で判断していきたいと個人的には思います。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆