団体旅行解禁スタート

インバウンドが戻りつつあります。外国からの旅行客も増えたなあ、と感じます。とある地方では観光客の急増でホテル宿泊料が高値設定に落ち着いています。外国人旅行客の団体を受け入れているホテルほど高値設定になったと感じています。そのため、急に「本日泊まりたい」と探しても「4万円です」と返答された、という人もいました。都内の話ではありません。地方での会話です。そんな状況の中で、中国からの団体旅行が解禁になります。日本や米欧、韓国を含む78カ国・地域への団体旅行を中国政府が解禁。3年半ぶりです。これにより、数多くの中国人観光客が再び日本を訪れることとなります。賑わっていた関西エリアは元通りになるのでしょうか。この動きが日本にどのような影響をもたらすのか、考察してみたいと思います。

影響ポイント

次のような影響が考えられます。

1. 経済効果のアップ
過去数年のデータを見ると、中国人観光客は高い消費力を持つとされています。彼らの来日により、観光地や商業施設、ホテルなど様々な産業が大きな経済効果を享受することが予想されます。インバウンドの1人あたりの消費金額の平均値も上がるでしょう。「爆買い」が期待されています。ただ、そこまで爆買いが発生するのかは疑問です。

2. 観光地の混雑
人気観光地や都市部は、一気に混雑することが予想されます。これにより、地域のインフラや交通機関に負担がかかる可能性も出てきています。観光地側は対応策として、事前の情報提供や混雑緩和策を考える必要がありそうです。特にタクシーは不足するでしょう。地方のタクシー会社は急な増員ができないと思われます。その点は注意です。白タクの問題も再熱しそうです。中国の方が日本で白タクをする場合、決済もネットバンキングで行われるので日本にはお金が落ちない。そんな問題もまた出てきそうです。銀材にワンボックスの高級車がまたズラリと並ぶのでしょうか。

3. 観光産業の再活性化
コロナウイルスの影響で停滞していた観光産業が、この解禁をきっかけに再活性化することが期待されています。中国の方が好むエリアは期待が大きいのではないでしょうか。縁起の良い観光ルート「ドラゴンルート(昇龍道)」などもそれに入るでしょう。

4. 旅行業界の大きなチャンス
旅行代理店やツアーオペレーターにとっては、新しい商品やサービスを提供する絶好のチャンスとなります。特に、中国人観光客のニーズや好みに合わせたツアーやプランの提供が求められるでしょう。エアラインは、特に力を入れるのではないでしょうか。地方空港の中には中国便に特化していた空港もあり、便数を増加させると予想しています。

まとめ

中国の団体旅行解禁は、日本にとって大きなチャンスであると同時に、多くの課題ももたらすかもしれません。しかし、これを機に再び観光業界が活気を取り戻すきっかけにはなるでしょう。個人的には、出張時の予約をかなり前から行う必要が出てきます。いきなり、予約ができない状況に変化するからです。そこも大きな変化点です。

中国、団体旅行を約80カ国解禁 日本や米国など10日から

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM101660Q3A810C2000000/

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