ここはまだ回復していない
交通機関の回復がめざましく、取り上げられることも多いですが、少し気になる部分があったので取り上げておきます。日本航空の2023年7月から9月の四半期の見込みが出ていました。
・国内コロナ前90%超の回復
だそうです。旅行が好調です。ここまでは既知の人も多いでしょう。しかし、
・ビジネス需要75%程度
しかないようです。ここが注目ポイントです。旅行はコロナ禍前とほぼ同じ程度になってきましたが、ビジネス需要はまだ減ったまま。これをどう読み取るのかによって今後の展開が変わってきます。
オンライン定着
オンラインの打ち合わせが定着したため航空会社のビジネス需要が減ったと想像することができます。たしかにオンラインミーティングは定着しました。特に遠方の方との打ち合わせは部分的にオンラインになっています。どこからでも、いつでも参加できるので、部分的定着へとつながっています。利用され方としては、初回の打ち合わせはオンラインで、といった形で打ち合わせの重要度が測定できない場合はオンラインから入るケースが増えています。空振りを減らすためにはオンラインが有効だからです。
他にも、初回の商談に関してオンラインで行うことも増えました。営業効率が上がるので有益なことと、お客様側も「断りやすい」という点においてオンラインは安心して初回商談に参加することができるのです。
移動する費用を
しかし、ビジネス需要が減ったことに関して、他の視点から見れば
・移動費用の削減
を狙っている企業もあるでしょう。移動しないことで収益が増えた経験がそうさせているのかもしれません。飛行機移動するケースは前もって厳重な申請が必要となっているケースも出てきています。
もう少し、別な視点から見れば、移動費用が捻出できない企業が増えている可能性もあります。部分的な不調企業の増加です。特に全国を対象とした仕事をしていた企業が不調になれば飛行機移動は減るでしょう。しかもオンラインという代替手段ができたので、そちらに移行していることも予想できます。
まとめ
ビジネス需要は景気のバロメーターです。企業の経費の使い方や投資内容によって未来が決まるからです。単にオンラインに移行して成果が変わらない状態であれば問題ありませんが、切り詰めた状態なのでオンラインを利用しているケースがあれば、その部分は将来の見込みが薄くなります。今後も確認したい領域です。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆