「見えないもの」を可視化する

日常生活の中で、目には見えないものが多数存在します。たとえば、会議室(ミーティングルーム)の中の二酸化炭素濃度はわかりやすい事例です。会議室などには二酸化炭素が一定の濃度を超えるとアラームが鳴る装置が設置されていました。まったく二酸化炭素が増加したのを感じないのですが、アラームは鳴ります。ということは、見えないものを測定し、アラームが鳴っているのです。こうした見えないことを可視化することは、根幹のように感じます。何が言いたいのかといえば、「見えないものを見えるようにした企業(人)」が一歩先に行く世の中になっているのを感じているのです。

プロセスは3つ

このような目に見えない物質や状態を「見る」ためには、技術が必要です。それは、想像できると思います。この技術の根底には「測定」があります。見えないものを測定したり、分析計算によって見えてくるプロセスです。具体的なプロセスとしては、以下のように進められます。
①調査
②測定
③分析

調査

①調査
まずは、何を測定したいのか、なぜそれが必要なのかを明確にします。例として、会議中の空気の質を保つためには、二酸化炭素の濃度を知る必要があります。濃度の割合を調査することを決める。何を可視化したいのか明確にしておくことです。予想ができない場合は、仮説を立てることになります。

測定

②測定
次に、適切な装置やツールを使用して実際に測定します。例えば、二酸化炭素センサーを用いて、室内の濃度を定期的にチェック。数値で表現できるようになります。今後センサーが増える理由はここにあると感じます。見えないものを見えるようにする流れがセンサー増加へとつながります。

分析

③分析
測定データを基に、状態やトレンドを分析します。二酸化炭素が多くなる時間帯や、その原因を特定することで、改善策を立案することができます。改善策も仮説を立てながら実験すると数値が動くので結果を検証できるようになります。

新しい情報を手に入れることになる

このようなプロセスを採用することで、企業は「見えないもの」を「見えるもの」に変えることができ、そして、見えたときは、ビジネスの成功に直結するでしょう。他社よりも先に新しい情報や知識を得ることができれば、市場での競争優位性を築くことが可能になるはずです。

まとめ

この技術やスキルは特定の分野だけでなく、様々な分野で応用可能です。日々進化する技術を駆使して、まわりの「見えないもの」を探求し、半歩でも先に進むことが優先です。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆