今と未来のつながり

人生は数々の瞬間や経験から成り立っています。しかし、これらの経験や瞬間が単なる断片として存在するのではなく、「自己」としての連続性、つまり「連続性」を形成しています。今回は、自己連続性の意義と、それが生活や心理的健康に与える影響について探っていきます。

自己連続性とは

自己連続性は、過去、現在、未来の自己が一貫性を持ってつながっているという感覚を指します。これは、未来の自分を現在の自分と関連づけ、一つの物語性としてとらえる能力に関連しています。自分を信じている部分が強く、信頼性が自分に対してあることでもあります。未来の自分を想像したくない、という人は自己連続性が低いということになり、自分への信頼性が低くなるでしょう。

なぜ自己連続性は重要なのか

自己連続性がある人は、仕事においてもすぐに取りかかることができます。逆に自己連続性が低い人は、先延ばし、先送りする傾向にあると言われています。今の自分しか考えられないと、仕事への意欲が出てこないケースは想像できるのではないでしょうか。自己連続性がある場合、次のような特徴があります。要するに、自己連続性によって成長が加速されるということだと解釈しています。

  1. 心理的安定性:
    自己の連続性を感じることで、人は不確実性や変動する環境に対して安定した心の基盤を持つことができ、即行動できるようになります。
  2. 意思決定:
    未来の期待を現在の行動や判断に取り入れることで、より前向きな選択をすることができます。瞬時に意思決定できるようにもなります。

自己連続性を高める方法

では自己連続性を高めるにはどうしたらいいのでしょうか。

  1. ジャーナリング:
    日記やジャーナルを書くことで、日常の出来事や感情を記録し振り返ることができます。書くという行為には意味がないのかもしれませんが、振り返るという行為の蓄積は意味が出てきます。人は覚えておきたい内容しか記憶していません。都合のわるいことは意識から外す傾向にあります。それを防ぐ意味でも記録することは効果があると考えています。
  2. 過去が勇気づける:
    過去から現在への積み重ねが未来の自分へ勇気づけることがあります。自分はここまで、これだけできるようになった。だからこそ、未来もこれ以上の成長が見込めるはずだ、と感じるようになるのです。文脈は過去から現在、現在から未来へと一直線に描かれていくのがわかると思います。

まとめ

自己連続性は、心理的な健全さや日常の選択に大きな影響を与える要因の一つです。自己の一貫性を保ちながら、日々の経験や選択を意味あるものとして考えることで未来へのつながりを構築していくことでしょう。サクッと仕事ができるようになるには、こうした自己連続性がベースに必要だと知っておいて損はありません。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆