異分野から学ぶ

多くの専門家やビジネスリーダーは、複眼思考の重要性を説いています。ひとつの視点で考え、判断することは成功率が低いことを経験しているからでしょう。この判断で到達すると思っていたのに、そうならなかった経験があるのだと思います。または、成功が2回、3回と続くことで成功パターンに固執することもあるようです。固執することも単眼思考なので、危険性が高いのです。では、どうすれば複眼思考へ移行できるのでしょうか。ビジネスのことなので、ビジネス領域で学ぶことを優先すると思います。しかし、ある程度網羅したあとは、異なる分野からの知識やアイデアを積極的に取り入れることをおすすめします。そのほうが、新しい視点や発見を得ることができるからです。

ビジネス界では

ビジネス界では、他業種の成功事例や失敗談から得られる教訓が数多く存在します。たとえば、異業種でのマーケティング戦略や顧客サービスのアプローチ方法など、予想外のヒントやインスピレーションを得ることが可能。これらの事例は、自身の業界における課題解決のための新たなアイデアを提供してくれます。ただ、限界があるのも事実です。ある程度の成功事例、失敗事例を網羅すると、それ以外のパターンになかなか出会えなくなるのです。

スポーツ界から

そんなときは、ビジネス以外から得てしまいましょう。プロスポーツの世界もまた、多くのビジネスリーダーにとって貴重な学びの場となっています。試合に勝つための戦略や、選手の身体能力を最大限に引き出すトレーニング方法など、ビジネスの世界に応用できる要素が豊富にあります。特に、チームワークの重要性やリーダーシップのあり方に関する洞察は、企業経営においても非常に重要なポイントとなります。

異分野からの気づき

異分野を深く探究することは頭の刺激にもなります。たとえば、古武術や古武道では、身体を動かすため独自理論が存在しています。現在の常識からは考えられない動きも存在しており、固定概念を覆してくれます。現在のバイアスを崩壊してくれるものに出会うためにも歴史を紐解くことは有益ではないでしょうか。

異分野からの学びが広げる力を

ビジネスに限らず、幅広い分野に目を向けることで、自分の概念を広げてくれます。また、知識もより豊かにすることができます。異分野からの知識やアイデアを取り入れることで、従来の考え方にとらわれない柔軟な思考が育まれることでしょう。そこから、新しいアプローチの課題解決方法を見出すことが可能です。

まとめ

固定概念を崩されたとき、一瞬真っ白になりますが、その後には、「新しいひらめき」が生まれてきます。そうか、ビジネスではこう考えればいいのか、と思い浮かぶのです。最近もそのようなことがありました。時代が速く動く時期ほど、こうしたバイアスから逃れるための習慣もときどき取り入れていきたいと思います。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆