移住の人気

移住の記事は定期的に見るようになりました。潜在的に希望している人がいるからでしょう。徐々に増えているようにも感じます。移住希望地のランキングが出ていましたが、上位は関東近郊がほとんどです。これは何を意味しているのでしょうか。取り上げて考えてみたいと思います。

移住希望地 静岡県が4年連続首位:日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO78868130Z20C24A2L83000/

移住の新潮流なのか

移住について憧れる人は一定層の割合でいますが、その実現には高いハードルが伴います。都心部から地方への移住は、生活の拠点を変える大きな一歩を意味しますが、負担も大きい。失敗するリスクもあるので、興味はあっても実行できないのが実情です。そんな中で、最近のトレンドは移住に対して異なるアプローチを示しています。

二拠点生活の台頭

デュアルライフ、すなわち二拠点生活からスタートさせているのです。これは、移住する、しないという二者択一ではなく、都市と地方の両方で部分的に生活を楽しむという選択肢。完全な移住ではなく、生活の一部を地方で過ごすことからスタートさせたいという要望が増えているようなのです。別荘を所有するという形ではなく、地方で賃貸を借りてみたい、という欲求がそれに当たります。

デュアルライフへの道

しかし、二拠点生活を実現するための不動産物件は現在、需要に比べて供給が少ない状態。このギャップを埋めるためには、空き家問題の解決策としてリノベーションされた物件をデュアルライフを望む人々に賃貸するというビジネスモデルが有効と思われます。実際に行っている人から聞くとニーズは大きいそうです。しかし、提供できる物件を探すのがハードルが高く、提供できる数に限りがあるようです。家を購入して移住する選択肢はありますが、賃貸を借りてデュアルライフを試すことは実際の数は限られてしまう現状だと感じています。

二拠点生活の将来性

二拠点生活の将来性は今後一気に増える気配があります。その裏側には、都心部生活のバックアップ拠点としても意味も高そうです。いつでもバックアップ拠点に移動できることが安心へとつながっているケースです。都心部の便利さも理解しながら、都心部のリスクも感じてしまうとき、こうした二拠点生活は保険をかけているようなものでしょう。

まとめ

別荘生活でもなく、移住でもない、二拠点生活が新しい潮流になる可能性も出てきました。今の生活にリスクを感じ、安心感が損なわれるときほど二拠点を求める人が増加すると予測しています。その流れは一気に表出することもあるので、今後も定点観測したい部分です。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆