最近の表現
企業の労働環境に対する表現が変化したと感じています。現在では、
・モーレツ企業
・ホワイト企業
・プラチナ企業
という表現をよく耳にするようになりました。一時期のブラックという表現はしなくなりました。その点が大きな変更点だと感じています。こうした表現はある意味企業のレッテルを貼ることになり、分類をうながしています。ただ、バイアスがかかることもあり、企業の評価を一面だけでとらえているのではないかと危惧する一面も感じます。
モーレツ
モーレツ企業とは、長時間労働やガンバリズムの労働環境が特徴の企業を指しています。残業が多く、休日出勤をしてでも他社に勝ちたいという意識がある企業。働く職場には高揚感や勢いがあり明るい雰囲気なので、一種の快感もないわけでもありません。ただ退職率は高い傾向にありマイナス点が注目されることもあります。ワークライフバランスも崩れがちになります。
ホワイト
ホワイト企業は、労働環境が良好な企業を指します。残業が少なく、有給休暇の取得が推奨されるなど、従業員のワークライフバランスが重視されます。また、福利厚生が充実しています。ただ、仕事の経験や技術の習得がゆっくりなため、将来のことを不安を感じる人がいるようです。キャリアアップの不透明感も出てきてしまうようです。
プラチナ
プラチナ企業は、ホワイト企業の特徴に加え、年齢性別を問わず、働くことができる、満足度の高い企業を指します。スタッフの自主性を尊重し、時間と場所など柔軟な働き方を認めるなど、多様性を尊重する風土があります。プラチナという表現だと、かなり高い位置にあるように感じます。
分類基準
モーレツ企業で働くことは、短期的には高い成果を上げられるかもしれませんが、長期的にはメンタルなどを損なうリスクがあります。一方、ホワイト企業やプラチナ企業では、働きやすい反面、成長がゆっくりになる可能性も否定できません。
また、この分類は明確な分類基準がないので、自由に評価、レッテルを貼ることができます。企業側から見れば、勝手にレッテルを貼られることになります。企業への各種意見がある中で、ひとつの意見や評価がすべての評価にされることがあるのが気になるところです。そのような世の中になったことを理解しておきたいと思います。
まとめ
モーレツ企業、ホワイト企業、プラチナ企業という分類だけでなく、他の分類もあった方がいいのではと感じます。しかし、3分類だと浸透しやすいのでしょう。
世の中に企業ランキングが増え、こうした企業分類が増えています。これは、企業を判断したいという欲求の高まりと、自分で判断できない状況があると感じています。今後もこの傾向は続くと思います。
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