紙レシートの発行問題

コンビニで買い物をする度に感じることがあります。レシートです。受け取ろうか、受け取らずに店を出るのか。レジ袋が有料になってからは、レシートをもらう回数が増えたとは感じますが、受け取らない人もまだ多数います。このレシートの問題が、ある種の資源の無駄使いとして注目されています。メディアでも「紙レシートの発行を見直せ」という意見が取り上げられていますが、この問題について考えてみます。

受け取らない

コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどで買い物をすると、必ず紙レシートが発行されます。しかし、よく観察してみると、レシートを受け取らない人の方が多いことに気づくでしょう。レジ脇には、受け取られずに放置された紙レシートが溜まっている光景をよく目にします。これは、多くの人がレシートを必要としていないことの表れです。

浪費なのか

紙レシートは、主にパルプを原料として作られています。パルプは木材から作られるため、紙レシートの大量発行は森林資源の浪費につながります。不必要なレシートの発行は、これらの資源の無駄使いを助長していると感じるのは当然です。さらに、発行された紙レシートの多くは、結局ゴミとして廃棄されます。これは、ゴミ処理の負担を増やすだけでなく、環境負荷の増大にもつながります。

海外では

この問題に対し、海外では既に対策が進められています。例えば、フランスでは2023年8月から店舗での紙レシートの発行が禁止されています。(ただし顧客から要望があった場合には、事業者は紙のレシートを発行しなくてはならない)対象は、紙で発行されるレジレシート、クレジットカードレシート、ATMレシート、自動販売機レシートなどです。これは、資源の無駄使いを防ぎ、環境保護を推進するための措置です。

紙レシート発行禁止
レシートの廃棄物削減と、有害化学物質に対する暴露のリスク削減を目的にしている。政府によると、紙レシートの90%がビスフェノールAなどの内分泌かく乱物質を含んでいる。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/08/ba73037f91966f1a.html

日本でも、こうした動きを参考にしながら、紙レシートの発行を見直す動きがスタートするかもしれません。レジのメーカーは対応を迫られるでしょう。

まとめ

給与明細がデジタル化されています。紙で発行することが減りました。スマホから給与を確認するだけです。このような紙からデジタルへの移行はゆっくりと進みます。次はレジの紙レシートが移行する時期に来ているようです。レジメーカーは合併を繰り返している業界で、紙レシート発行が日本でも禁止になるとさらに再編する可能性もあります。

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