調査

アンケート調査や顧客へのヒアリングは、商品やサービスの開発、マーケティング戦略の立案など、様々な場面で活用されています。しかし、アンケート調査の結果が常に回答者の本音を反映しているとは限りません。特に、複数人のグループを対象とした調査では、回答者が他人の目を気にして本音を言えないことがあるようです。どうしても見られている意識があるので、変な返答をしてはいけないと思ってしまうようです。無意識に緊張してしまうのでしょう。特に日本では他人の目を意識する傾向が強いと言われているので、その点は差し引いて考えなければなりません。

余談ですが、ミーティング時の報告においてもメンバーから良く見られたいために若干の粉飾した内容で報告する傾向にあるのがその内容になります。その点は割り引いて聞いておくと良いでしょう。

自分なら反対する

「このサービスをあなたは利用しますか」という質問に対し、グループ内の全員が「このサービスを私は使いません。なぜなら・・・」と答えたとします。一見、このサービスに対して反対意見が多いように見えます。しかし、違う質問には解答が変わるのです。そこがユニークでもあり、心理の側面でもあります。心理は定型的でありながら、変則的でもあります。どこまで変則的な内容である変数を入れ込んで理解するかがカギになります。

友人なら

同じグループに「あなたの友人はこのサービスを利用されますか」と質問すると、「(わたしは使いませんが)友人は利用すると思います」という回答が得られることがあります。この違いは何を意味しているのでしょうか。グループ内で質問されると、回答者は自分の意見を他人に知られることを恐れ、本音を言えなくなってしまいます。一方、友人についての質問であれば、自分自身のことではないので、本音で答えやすくなります。その本音が意外と自分の本音だったりします。友人という自分以外の人なら本音を表現できるのです。おもしろいですね。

こんな流れがわかる

簡略的ですが、上記の内容を下記にまとめてみます。

  1. アンケート調査の結果は、回答者の本音を反映しているとは限らない
  2. 複数人のグループを対象とした調査では、回答者が他人の目を気にして本音を言えないことがある
  3. 「このサービスをあなたは利用しますか」という質問に対する回答と、「あなたの友人はこのサービスを利用されますか」という質問に対する回答が異なることがある
  4. グループ内で質問されると、回答者は自分の意見を他人に知られることを恐れ、本音を言えなくなる
  5. 友人についての質問であれば、自分自身のことではないので、本音で答えやすい
  6. アンケート調査では質問の仕方によって結果が大きく変わることがある
  7. 回答者の本音を引き出すには、「あなたの友人は〜」といった質問を活用することが有効

まとめ

このような心理の側面は各方面で応用ができます。たとえば、企業においても自分の部署のことより他人の部署のことの方が意見を言いやすいですし、アイデアも出てきます。これは客観的になっていることと、プレッシャーがない分、本音に直結しやすいからです。他部署のシミュレーションは開放的になれるので意見が出てくるのです。これは、経営戦略や営業戦略を考えるときも有効な手段。いつも他部署のことを無責任に考えることでアイデアの量が増えるのです。参考にしてください。

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