創造発生のポイント

創造を分解すると
・パターン認識
・破壊
となります。ご存知の方もいるでしょう。

ビジネスの世界で、創造、イノベーションは常に求められています。過去も今も、同じことを言い続けているのを見ると、創造が突破口になるのは理解できます。この想像について、
・「パターン認識」
・「破壊」
の2つの視点で発想することは知っておいてもいいでしょう。

具体的には

パターン認識は、市場・顧客・ビジネスモデルに潜む共通の規則性を見抜く作業。簡単そうで簡単ではありません。たとえば、同じような購買行動や利用シーンが繰り返し現れると、価値がどこで生まれているかを探すことになります。顧客の反応ポイントが常に同じであれば再現性を持つパターンを探し出すことができます。

一方、破壊はその「当たり前」を疑い、意図的に切り離すプロセスです。逆転思考やリミット・シフトといった手法で、既存の制約(法規・慣習・コスト構造)を可視化し、「なぜそれが必要なのか」を問い直します。不要なサービスを削ったり、他がやらないことを追加したり、思い切って価格を下げたり。他者がやろうとしないことを見つける作業でもあります。

事業創造では、まず「何がうまく機能しているか」をデータとインタビューで洗い出し(パターン認識)、次にその構造的制約を逆転させる具体策を設計(破壊)することが成功確率を上げることになるでしょう。

  • 逆転思考:
    「このプロセスはなぜ必要か?」を問い直し、不要な要素をリスト化。例:航空機フルサービスなど。

事例

価格破壊はわかりやすい事例になります。過去から今まで、常に価格破壊は発生しています。
・音楽聴き放題
は、画期的でした。CD販売からダウンロード販売へ移行したとき、減少傾向だったのが聴き放題で復活。動画サイトで音楽が聴けるのにも関わらず、聴き放題によって売上が戻ったのです。破壊しながら、売上を戻した事例になります。

まとめ

破壊と聞くと思い切ったことを考えがちですが、単に他の企業がやらないことをするだけです。それが顧客にとって、支持されれば創造になるだけです。価格を破壊しても顧客が追随しなければ、単に安売り失敗です。そうではなく、あくまでも顧客が望んでいる領域から破壊を創造することだと思います。

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『経営情報Web Magazsine ファースト・ジャッジ』運営執筆 藤原毅芳(fjコンサルタンツ) from2011