指導するが自分が
自分ができていないこと、を棚に上げて、スタッフに指導するリーダーがいる。この人は、実はストレスが多い。なぜなら、自分に嘘をついているから。今回は、その点を心理的にアプローチしてみます。
メカニズム
自分の限界を超えた内容をスタッフに要求する。この行為の心理的メカニズムを下記にまとめました。スタッフ指導のとき、高いレベルを求めることがあります。
その求めているレベルがリーダー自身が到達していない領域の場合、リーダー自身が苦しむことになるのです。その理由は、どこか自分に対して嘘をつくことになるから。スタッフに正しいことを伝えなければと思いながら、「でも、自分もできてない」と自覚してしまうからです。教えれば教えるほど、自分ができていないことを隠さなければならず、そのストレスが大きくなっていくのです。
事象 | 心理的メカニズム |
---|---|
自分の実力・限界と行動が食い違う | 認知的不協和 |
「できない」ことを認めたくない → 事実を歪曲 | 自己欺瞞 |
スタッフに高レベルを求め指導する。高いハードルを課すが、実は自分も苦しむ | 投影 |
正しいことを言う
リーダーはスタッフに対して、正しいことを伝えようとします。しかし、本当にそれが最優先事項なのでしょうか。正しいことを伝えるのがリーダーだと思っている人も多いでしょう。しかし、伝えることより、リーダーとしてまずは信頼されることが優先事項。伝える前に、その正しいことを言うべき人物であるのか、確認が必要なのです。
リーダーとしてスタートしたとき、最も大切なのは、目標数字を達成することであり、またリーダーとして現場で率先できる存在として認められることです。ここの押さえは大事だと感じます。
まとめ
長期間、リーダーとして力を発揮できる人は、自分自身に対して嘘をつかない、また、スタッフに理不尽な要求や目標達成をしていません。自主性を大事にしながら、達成するためのチーム作りを考えています。自分が到達していないと感じたときは自ら努力をして到達できる自分を目指します。リーダーになってからも、努力や学びは、このために必要なのです。
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