避けて通れないのが「価格改定」
原価の高騰やサービスレベルの向上など、値上げを検討すべき理由はいくつもあります。しかし、多くの現場ではそのタイミングを見極めることができていないと感じます。現場スタッフに値上げのことを相談すると「値上げをしたらお客様が離れてしまうのではないか」「怒られるのではないか」という不安を感じているものです。そのため最適なタイミングがどこにあるのかわからない状態が普通です。お客様に聞いても値上げをしてほしいと返答する人はまずいません。では、どのようにしたらいいのでしょうか。
判断基準となるタイミングのパターン
いつ値上げに踏み切るか。その判断をするには基準が必要です。その前に、前提となるところが一つあるので押さえておきます。それは価格改定の判断を現場に委ねないこと。あくまでも判断するのは経営者です。
では、値上げのタイミングの見極めポイントについて解説します。次の3点です。
1)原材料費や光熱費などのコストが上昇したとき。これは利益構造を守るために不可欠な守りの改定
2)商品やサービスの内容をリニューアルし、付加価値を高めたとき。これは新たな価値を提示する攻めの改定
3)需要が供給を上回り、予約や注文をお断りするケースが増えてきたとき
おおよそは、このような状況に収まるのではないでしょうか。注意したいのは、同業の価格改定ばかり気にされている方がいますが、それを参考にして値上げすると失敗するケースがあるのです。あくまでも世の中の情勢と同業他社の動きを兼ね備えて判断することがここではポイントです。同業他社の値上げのタイミングが早すぎるとそれに巻き込まれてしまうからです。
まとめ
市場の動き、競合の状況、そして自社の財務と未来のビジョン。これらを俯瞰し、責任を持って「今だ」と決断できるのは経営者だけ。早すぎれば反発を招き、遅すぎれば経営体力を奪われる。この「タイミング」を見極めることこそが、経営者の本来の役割。ただ、完璧はありえないので、失敗率を下げること。そこに注力することになります。顧客の値上げに対する許容感を感じ取るようにしていきましょう。
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