fjconsultants Blog:4,656投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

無名だった温泉エリア

九州に「黒川温泉」という場所があります。
今では、人気の温泉エリア。
しかし、最初はまったくの無名。
さびれた温泉街だったのです。
場所は阿蘇地方の山奥。
24軒の温泉旅館しかありません。

今から35年以上前に地域ぐるみで大改革を行い一躍有名になったのです。
(例:全国ランキング11位)
https://www.nta.co.jp/yado/onsen/onsen100/

飛躍は意図的に

その飛躍を担った方が後藤哲也氏。
2年前に鬼籍に入られてしまっていますがこの書籍は15年前に出版された本です。
最近は電子書籍しか購入しませんが、こうした古い本は中古でしか手に入りません。
取り寄せて読んでみました。

黒川温泉


「黒川温泉のドン後藤哲也の「再生」の法則」

https://www.amazon.co.jp/dp/4022579897/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_NKpUFb6PB6YS7?_encoding=UTF8&psc=1

後藤氏が承継した宿は、新明荘。
https://shinmeikan.jp/

20代の時にお客様を呼ぶために何ができるのか考え、洞窟温泉を自分の手掘りで作ってしまったそうです。
他にある趣のある露天風呂も人気が出た理由のひとつ。
研究家でもあり工夫を重ねる人です。

京都や軽井沢に通って研究したそうですが、人気のある旅館に行けばメジャーを取り出して寸法を測ったそうです。

地域ぐるみで改革へ

その後、1つの宿でできる範囲は限られると感じ、地域ぐるみで改革をするようになった。
しかし、それは後藤氏が50代になってからの話。
それまでは黒川温泉の組合では嫌われ者だった。
誰も話を聞いてくれなかったそうです。

しかし、ある旅館の婿養子が教えを請いにきてアドバイスし、露天風呂を新設したところその旅館がヒット。
そこから周りの目も変わったそうです。

こうした無名から有名になるプロセスを描いた書籍は貴重です。
特に実践された方の行動には参考になることが多々あります。
視察に行ってメジャーを取り出して寸法を測定する人はなかなかいないでしょう。
そうした地道な取り組み、行動が最終的には奇跡を生み出すのです。

まとめ

飛躍には必ず根拠があります。
意図的の場合とそうでない場合がありますが根拠は存在します。
その根拠が法則化されれば再現性が発生するだけです。
ただ、そのままマネをしても結果は出ません。
根拠となる核をつかむこと。
それが再現性につながります。
成功事例からは、抽象化された法則を抜き出し、応用するときには具体化された内容へと変換するのです。
そこに結果が導かれていきます。