2014年以来のこと

2023年9月1日、金融庁が株式会社じもとホールディングス(株式会社きらやか銀行)に公的資金注入を決定。その額180億円。金融庁のページでは、「資本参加決定」という表現になっています。地方銀行への公的資金注入は2014年以来のことになります。公的資金注入が必要になった理由は
・大型の貸し倒れ
・海外の金利上昇による損失
が大きな原因です。

公的資金とは
政府など公的機関が民間に注入する資金。国民が負担する税金が原資となっている資金を指します。公的資金注入は、金融機関の経営危機などで利用者や市場に影響が広がるのを防ぐための措置です。日本では、公的資金による資本増強で金融機関の財務基盤を強化し、企業などへの円滑な資金供給を後押しする法律として「金融機能強化法」が定められています。

https://www.smd-am.co.jp/glossary/YST3438/

さほど

さほど大きく取り上げられることもない報道内容でした。不安を大きくしないための措置かもしれません。ただ、2014年以来のことが発生している事実は事実。薄氷の上を歩いている様子が想像できます。官房長官のコメントは以下のとおり。

新型コロナ感染症等の影響を受けた中小企業等を支えるために、自己資本の充実が必要になった金融機関に対し、国の資本参加を通じて金融仲介機能の強化を図る枠組みだと説明。

https://jp.reuters.com/article/idJPL3N2X40L3

同じようなことが

今すぐに何かが起こるわけではありませんが、小さい事実は把握しておく必要があるといつも感じています。大きなできごとは小さなことの積み重ねから発生するからです。他の地方銀行でも同じようなことが発生していないのか。おそらく発生しているでしょう。もしくは、同じようなことが今後発生するかもしれません。

まとめ

心配していることはひとつあります。この時期にもう一度、経済危機が発生したら支えてもらうことができないのではないか、ということ。自助努力で継続しなければならないと思います。そのためには、想定は大げさにしておくのがベストでしょう。今回のじもとホールディングスも海外の金利上昇による損失が原因のひとつです。日本の状況ではなく海外の変化によって影響を受けているのです。だからこそ、アンテナは高くしておきたいと思います。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆