ドライとウェット
ドライコミュニケーションについて解説した記事を掲載して1年以上が経っています。最近はそれほど単語として取り上げられることは少なくなりました。しかし、ここにきてドライコミュニケーションが気になる人もいるのではないでしょうか。下記に、ウェットコミュニケーションと比較しながらドライコミュニケーションをまとめてみました。
項目 | ウェットコミュニケーション | ドライコミュニケーション |
---|---|---|
定義 | リアルな場、会食などを重視したコミュニケーション | ウェットな付き合いを排除したコミュニケーション |
特徴 | ・暗黙の了解や共感を重視 ・人間関係の構築を重視 ・一緒にいる時間数を重視する | ・付き合い排除した合理性を重視 ・ビジネスにおいては仕事だけを求め、他は求めない |
メリット | ・親密な関係性ができる ・感情的な理解や共感が得られやすい | ・誤解が生じにくい、意思疎通が簡潔 ・短時間、効率的な情報伝達が可能 |
デメリット | ・誤解が生じやすい ・意思決定に時間がかかる ・感情的になりすぎると建設的な議論ができない | ・人間関係がない ・支援しないケースもある ・組織への気持ちが薄い ・柔軟性に欠ける |
KPIとともに
KPIという言葉が多用されるようになって、ドライコミュニケーションも注目されました。しかし、その後はKPIだけが定着して残ったような気がしています。ウェットな付き合いは結局のところ残っており、回数は減ってはいますが、ゼロになったわけではありません。たまにはウェットな付き合いも求める人がまだいるからです。
形は変形していく
振り返ると仕事の効率性はこの数年間で向上しました。オンラインミーティングも増えています。オンラインならどこからでも参加することができるからです。ミーティングの掛け持ちをしている人も見たことがあります。そのためコミュニケーションにおいても効率性を求める傾向は増えたように思います。ムダなコミュニケーションは減っているのかもしれません。
まとめ
ドライコミュニケーションとウェットコミュニケーションを比較しましたが、実際には共存しており、当面は両方とも使いこなす形になっていくでしょう。リアルなコミュニケーションでも時間が短くなったりしていると思います。終わりの時間が早くなったりしているので感じている人もいるでしょう。この領域はまた変化を重ねるところなので観察していきたいと考えています。
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