ちがい
「ラグジュアリー」と「プレミアム」という言葉のちがいについて考えてみたいと思います。厳密に使い分けをしていませんが定義としては、内容がちがうのでまとめてみたいと思います。とある自動車海外メーカーの談話の中に次のような内容がありました。
「ラグジュアリーブランドは競合のない理想。プレミアムブランドとの決定的な差がここにある。プレミアムブランドは色々な選択肢があり、その中で競っている。唯一無二であることが、ラグジュアリーブランドなのだと思う」
この内容で使い分けをしているようです。実際、具体的にどういうことなのか、もう少し詳しく見ていきたいと思います。まずは、ラグジュアリーとプレミアムの主な違いを表にまとめてみました。
特徴 | ラグジュアリー | プレミアム |
---|---|---|
競合の有無 | 競合がない、唯一無二の存在 | 複数の選択肢の中で競争している |
代替可能性 | 代替不可能、独自の価値を持つ | 他の同等品と比較・代替可能 |
価値提案 | 希少性、卓越性、伝統などの無形の価値 | 高品質、優れた機能性など、比較可能な価値 |
マーケティング手法 | 排他性、神秘性を強調 | 品質や機能の優位性をアピール |
競合の有無
ラグジュアリーブランドは、単に高級品という意味ではなく、代替不可能という価値を見出しているのに注目です。この考え方は、とても大切で、代替できない内容を極めていくのが経営だといえます。他の人、他の会社が提供できるものには差ができません。少しずつ差をつくりながら、最終的には代替不可能なところまで目指すのが理想です。
価値
ラグジュアリーブランドが提供するのは単なる製品ではなく、希少性、伝統、卓越性といった無形の価値も含まれます。歴史を語るショールームになっているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。歴史、伝統というストーリーに共感しているのです。その中には企業姿勢、理念も含まれます。
まとめ
このような言葉の定義を考えてみると、自分たちの存在価値を考えるきっかけにもなります。これから日本はインフレ、値上げが続きます。数年続くことになるので、値上げできる企業しか残らない世界になっていきます。そのとき、値上げしても納得してもらえる価値が提供できるのかがカギです。単にコストアップしたので値上げします、では受け入れられないケースも出てきています。今後の課題として、価値を追加することができる内容を考え、そこに取り組むことが優先になるでしょう。今から考えておきたい内容です。
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