信用組合

いわき信用組合の不正流用のニュースが流れてきました。内容は下記のような不正であり、前代未聞です。ここまで不正をしている実態が公になると金融機関への信頼が損なわれるでしょう。主な内容は次の通りです。

  • 福島県いわき市の「いわき信用組合」旧経営陣による不正行為が発覚
  • 時期:2008年7月ごろから2011年2月ごろ
  • 内容:他の顧客の名義を無断使用して口座を開設し、融資という形で資金を流用
  • 不正流用額:10億円以上と推定
  • 現状:外部弁護士による第三者委員会が調査中(そろそろ調査結果を公開する予定)
  • 過去:2012年1月に国から計175億円の公的資金注入(支援)を受けている​​​​​​​​​​​​​​​​

実際には

今回の不正目的は私的流用ではなく融資の焦げつきを隠すための行為でした。事実がわかったのは、内部からの通報による発覚です。この信用組合は、以前公的融資を受けていますが、返済はできていません。そのため、融資の焦げつきというマイナスを隠したかったのでしょう。それにしても、顧客の名義を無断で利用して口座を開設するという行為は想像以上の内容です。顧客の印鑑も準備していたようです。個人が行った不正ではなく、組織ぐるみの不正と判断できるのではないでしょうか。

まとめ

不正というのは、組織で発生する場合においては、個人の悪意はなく、組織の圧力によって行ってしまったように見えます。不正であるとわかっていても、それをおかしいと言える雰囲気が組織の中にはなかったのではないでしょうか。この信用組合に限らず、上からの圧力が強い組織においては不正が発生しているといつも感じています。そんな共通点があるのではないでしょうか。個人のせいではなく、組織の仕組みが不健全だったと思います。不正ができない仕組みを構築することはやはり必須です。悪意がある人がいても、不正ができない仕組みを構築することが優先だといつも感じます。

いわき信用組合 10億円以上不正流用か 顧客名義無断使用の疑い https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250519/k10014810191000.html

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