感謝の文化

組織内に根付く「感謝の文化」が、企業の成長とスタッフの満足度に大きな影響を与えているという考え方があります。集合的感謝がある組織が発展していく内容です。逆に集合的感謝が少ない組織は、成長に限界があるのではないか、と考えられます。その点について考察していきます。

集合的感謝とは何か

集合的感謝とは、組織全体で感謝の気持ちを共有し、メンバー同士が互いの貢献を認め合う文化のことです。これは単なる「ありがとう」の言葉以上の深い意味を持ち、組織の根幹を支える価値観となります。最初は、「ありがとう」と態度で伝えるところからスタートしますが、最終的には、本心から「貢献を認め合う」文化へと昇華します。

抽象的な概念なので、表面を見ても、判断できません。集合的感謝が形成されているのかは、深く調べないとわからないものです。

部門の対立

部門ごとで見ると、対立構造が発生しているケースがあります。一方の要望・依頼に対して、もう一方は対立しているのです。原因は簡単です。どちらかが上の立場だと錯覚し、マウントするからです。たとえば、受注をする営業部門の方が偉い、と思っていると、社内への依頼が、偉そうになるのです。そのため、後工程の方が反発してしまう。対立が発生するのです。

よく考えてみれば

よく考えてみれば、社内対立はおかしな現象。会社がお客様に対して、成果を出すために、社内はまとまるのが普通です。しかし、視点が狭いと、どうしても、対立を生んでしまいます。そんなとき、集合的感謝を意識すると改善できる場合があります。どの部門も他の部門がなければ成立しないのです。1人でビジネスを完結することも不可能なはず。そんな当たり前を意識することになります。

まとめ

集合的感謝の文化を醸成するには、ゼロからスタートする場合、時間がかかります。お互いを認め、感謝するには、それ相当の時間がかかると予想しておいた方がいい。というのも、認められない人に対して感謝の気持ちが芽生えるまではプロセスが欠かせないから。いきなり感謝できるはずはありません。人の感情はその点複雑で難解。答えを出すにしても回数もかかれば、迂回することも普通です。ただ、最終的には集合的感謝は醸成されていきます。そこはあきらめることなく進めていきたい部分です。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazsine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆 from2011