理解不足からくる
「業務はできているし、問題もない。でも、それ以上のことはやらないベテランスタッフ」管理職が抱える悩みのひとつです。確かに仕事をこなしているのに、なぜか一歩踏み出してくれない。なぜなのか。
この背景には、4つの理解不足があると考えています。ベテランスタッフが理解すべき内容が4つあるのです。
・組織や事業への理解不足
・成長や変化の必要性への理解不足
・自分の可能性への理解不足
・期待されていることへの理解不足
の4つです。
詳しく見ると
この4点について詳しく見ていきます。
・組織や事業への理解不足
ベテランスタッフの多くは、自分の担当業務については熟知していても、その業務が組織全体の中でどのような価値を生み出しているかを理解しようとしません。「自分の仕事は歯車の一つ」という認識のまま、全体像が見えていない
・成長や変化の必要性への理解不足
「今のやり方で十分結果が出ている」「なぜ変える必要があるのか」という思考に陥っています。特にベテランの場合、過去の成功体験が強く、現状維持バイアスが働きやすい
・自分の可能性への理解不足
長年同じ業務を続けていると、「自分にはこれしかできない」「今更新しいことはできない」という思い込みが生まれます。自己効力感の低下や、挑戦することへの恐れが、積極性を奪っています
・期待されていることへの理解不足
会社が何を求めているのか、なぜそれが重要なのかが明確に伝わっていない。「言われたことをやればいい」という受動的な姿勢のまま、主体的に考えて行動することの意味を理解していない
解決に向けて
これら4つの理解不足は、多くの場合、複合的に発生しています。まずは「何の理解が浅いのか」を正確に把握することが、問題解決の第一歩となります。成果を上げた事例を共有し、「自分にもできる」という気持ちを醸成するのは有益な手段でしょう。
まとめ
ベテランスタッフの「それ以上やらない」という姿勢は、決して怠惰や無関心から生まれるものではありません。多くの場合、上記のような理解不足が原因です。丁寧にコミュニケーションを取り、一人ひとりの状況に合わせたアプローチを続けることで、必ず変化は生まれるはずです。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazsine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆 from2011