金利が軒並み急騰
2025年7月15日、日本の金融市場、国内金利が軒並み急騰しています。特に指標となる10年国債利回りは1.59%と、17年ぶりの高水準を記録。参議院選挙前であり、政権がどこに移行するのか不安定な状態なので、金利も動いているのです。政権によっては、大きな減税が行われるかもしれません。そうなると、日本の財政は悪化します。諸外国から見ると、減税はマイナス要因になるのです。
財政悪化への根深い懸念
具体的には、財政悪化への根深い懸念が生じているのです。日本は、長引く低金利環境下で膨らみ続けた財政赤字に対し、投資家はより高いリスクプレミアムを求めるようになっています。日本の財政規律に対する信認が揺らぎ始めているサインかもしれません。もし、そうであるならば、今後は金利面だけでなく、他の面でも大きな変動が予想できてしまいます。
流動性の枯渇
債券市場では、「流動性の枯渇」という言葉がささやかれ始めています。今年5月にも同様の状況が見られました。同じ状況が再現されています。償還期間の長い超長期債の買い手が不在の状態が続いています。30年国債は3%の金利が常態化するのではと予想されるようになっているのです。市場機能の一部が麻痺し始めている可能性を示唆しており油断できないと感じます。考え過ぎかもしれませんが、前兆のひとつであることには変わりありません。
- 金利の急騰:国内金利が軒並み急騰しており、特に指標となる10年国債利回りは1.59%と17年ぶりの高水準を記録
- 政治情勢の不透明性:参議院選挙前であり、政権交代の可能性や、大規模な減税が行われることへの懸念が金利の変動要因
- 財政悪化への懸念:減税が行われた場合、日本の財政状況が悪化し、諸外国からはマイナス要因と見なされる可能性がある
- 投資家のリスクプレミアム要求:長引く低金利環境下で膨らんだ財政赤字に対し、投資家はより高いリスクプレミアムを求めるようになっている。これは日本の財政規律に対する信認が揺らぎ始めている可能性を示唆している
- 「流動性の枯渇」:債券市場では「流動性の枯渇」が指摘されており、2025年5月に見られた状況が再現される可能性もある
- 30年国債金利の動向: 30年国債の金利が3%で常態化する可能性がある
まとめ
金利が動くときは、何かの前兆であり、何も発生しないことの方が少ないと思っておいたほうがいいです。今回も急騰しているので、注目されています。急騰の原因がわかるまで、今回の現象を断定せず、観察することだと感じます。
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『経営情報Web Magazsine ファースト・ジャッジ』運営執筆 藤原毅芳(fjコンサルタンツ) from2011