時間軸と成果軸を使い分ける

「仕事のスピードを上げる」という課題に向き合うとき、多くの場面でピントがずれてしまうことがあります。反射的に「スピード」という言葉のイメージに引っ張られ、目に見えやすい部分の速度を上げようとしてしまうのです。しかし、本質的なスピードアップを実現するには、「時間軸」と「成果軸」の二つの視点で判断を分ける必要があると個人的には考えています。

陥りがちな「時間軸」の罠

たとえば、営業スタッフの動きを速くしようとする際、なぜか
・「移動時間を短くしよう」
と考える人がいます。これは
・「時間軸」
のみ、あるいは
・「物理的な速度」
のみに目が行っている状態です。「スピードを上げる」と言われると、つい関連しそうな細部にとらわれてしまいますが、移動の速度をどれだけ上げたとしても、それが成果に直結するとは限りません。これでは全体を見失ってしまいます。

「成果軸」でスピードをとらえ直す

本当に必要なのは、単なる時間短縮ではなく、売上に直結するプロセスにおいてスピードを上げること、つまり「成果軸」での判断です。この判断ができるかがポイント。かなり重要です。たとえば
・「販促を回すスピード」
を上げること。売上を増やすために販促の回数を増やすことは非常に有効な手段です。

1ヶ月に1回しか販促を打てない組織よりも、2回、3回、4回、5回と実行できる組織の方が、当然ながら成果は積み上がります。そのためには、販促の企画や準備にかける時間を徹底的に短縮し、実行回数を増やすという「成果軸」のスピードアップが不可欠なのです。ここは外せない部分。ここを外してしまうと、成果が出ない。スピードを上げているのに結果が出ない経験はありませんか。それは、このような部分のまちがいが発生しているのです。

「明日まで」の基準に変える

以前、スタッフに対して「1週間後ではなく、明日までに下案を作ってみて」と指示を出したことがあります。販促のアイデアを練る際、「1週間かける」のと「1日でつくる」のを比較して、内容にどれほどの差が出るでしょうか。もし内容にさほど差がないのであれば、1日で仕上げて即座に実行に移す方が、ビジネス上のメリットは圧倒的に大きくなると考えています。
・「単に時間を短縮する(時間軸)」
のか、
・「成果を最大化するためにどこを速めるか(成果軸)」
を見極めるのか。このポイントが結果(売上)に直結します。優先的にスピードを上げるべきは、まさにこの部分なのです。

まとめ

今後、仕事のスピードについて意識する時期が来るでしょう。忙しくなってきたと感じている人も多いはず。わたしもそう感じていますが、結果に結びついているかを見失いがちなので、そこは振り返りをした方がよさそうです。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳(fujiwara takeyoshi) 運営 執筆