いま世界で何が起きていること

つい最近まで、「世界はつながっている」ことが当たり前でした。サプライチェーンは国境を軽々と越えていたのです。格安エアラインも増え、モノの移動だけでなく、人の移動もグローバルになると予想されていたのです。航空機はまだ増え続けるという予想を記憶しています。ところが今、その「つながり」が音を立ててきしみ始めています。

グローバル化の時代が終わり、分断の時代が始まった。そう言い切るのは少し早いかもしれません。でも、世界の地図が確実に塗り替わりつつあるのは間違いありません。

「世界はひとつ」だった時代の終わり

1990年代から2019年代にかけて、グローバル化は加速し続けました。冷戦が終わり、インターネットが世界中を結びつけた。企業はコストの安い国で作り、豊かな国で売る。このシンプルな構造が、世界経済を大きく成長させてきました。

しかし、その恩恵は均等には届きませんでした。日本においては工場が海外に移り、中間層の仕事が失われています。賃金は伸び悩み、格差は広がり、「グローバル化の勝者」と「取り残された人々」の溝は静かに、広がっていたのです。

2026年は「転換点の年」なのか

ユーラシア・グループは2026年を「地政学的な転換点の年」と位置づけています。米中対立の新たな均衡、世界的な債務リスクの高まりと複数の不安定要因が同時に動いているからです。

特に注目すべきは、これまで世界秩序を支えてきた米国自身が、その秩序を自ら解体しつつあるという指摘です。国際機関からの距離を取り、自国優先の関税という通商政策。かなり強引な印象を受けるのではないでしょうか。

暮らしへの影響

「地政学」と聞くと遠い世界の話に感じるかもしれませんが、実は日常にも確実に影響が及びます。

脱グローバル化が進むと、これまで安価に手に入っていたモノの値段が上がっていきます。サプライチェーンが非効率になれば、その分コストは消費者に転嫁されるのが普通。実際に、学者の意見では「物価と賃金の上昇傾向は今後10年単位で続く」と指摘しています。

食料品の値上がり、エネルギーコストの上昇、円安は、これらの世界の構造変化と無関係ではないなあと実感する時期に来たのです。

まとめ

グローバル化が進んだ時代には「世界とつながること」が希望であり期待でした。でも分断と不安定の時代には、もう少し違う視点が必要になるかもしれません。

ひとつ言えるのは、世界がブロック化し、ルールが流動的になっている事実。これは認識しておきたい。そのため突然流れが変わることもあるだろうと感じています。構造が変化するときは、どうしてもグローバルなイベントが発生すると言われています。そのつもりで毎日を送ることになりそうです。

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