一瞬の落ち着き

「うちの業界はまだ大丈夫だろう」
「今の取引先は離れないだろう」
「値上げしても売上はそんなに落ちないだろう」
「まだ大きなことは何も発生してない」
「少しの値上げで落ち着くだろう」

そんな気分にもなりますし、このように考えることで不確実な将来の不安から遠ざかろうとするのは普通のことです。ある意味、危険回避をしながら落ち着かせているのです。心理的な落ち着きは一瞬あると思います。

過去を振り返ると、一瞬の落ち着きがほしくて、楽観的なことしか考えないようにした後には、必ずといっていいほど、厳しい状況が迫ってきました。単なる個人の過去事例かもしれませんが、そう感じてしまいます。

「たぶん大丈夫だろう」のどのくらい後に

これは、今ならわかるのですが、
・時間軸
・変化の進むスピード
を正確につかみきれていないから発生する現象なのです。変化スピードは、ゆっくりやってくることがあるからです。前兆が見えても、すぐには何も発生しません。半年先(6か月先)から何かが起こることがあるからです。そうなると、現在の落ち着きは冷静を保つために大切。しかし、何もしないわけにはいかないということだけです。

あと、会社が続かない理由は
・「環境変化への対応の遅れ」
に集約されます。これ、いつの時代も同じで、「激しい変化に対応しろ」と数十年前の書籍にも書かれてあります。それくらい、対応できないのが人間だと思い知らされます。

「かもしれない経営」へ

そう考えると世の中には、
・感覚が鋭いリーダー
・感覚が鈍いリーダー
しか存在していないのかもしれません。敏感と鈍感。そんな区分けになります。敏感な人は
・心配性
と呼ばれ、ときには面倒な人に見られることもあります。虚言癖がある、と言われることもあるのかもしれません。しかし、それくらいがちょうど良いと感じています。時期的にみても現在はとても「安定期」には見えず、「変革期」であることは実感しているのではないでしょうか。

「かもしれない」を積み重ねる仕組化

キリンHDでは経営会議にAIで生成した「仮想役員」を導入し、マーケティングや法務など12の専門分野の視点から論点を提示させています。
似たようなアプリをつくってみましたが、やってみると新鮮な感じがします。自分のまわりに専門家がいる感覚。ひとつ投げかけると数人の専門家が答えてくれるからです。この感覚が「かもしれない」状況を連想させ、思考の幅を広げてくれるのでしょう。大企業の事例ではありますが、応用した方がよさそうです。

まとめ

毎日のように状況が上下しています。何も安定しませんし、決まりません。そのような中では、毎日のシミュレーションをすることで落ち着きが取り戻せます。楽観論も落ち着きをもたらしますが、一瞬です。シミュレーションを重ねることのほうが安定した落ち着きになるでしょう。さらに、何か起こったときの準備をしていれば盤石です。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳(fujiwara takeyoshi) 運営 執筆