「歯が生える薬」という常識破り
「歯は一度失ったら、もう生えてこない」
当たり前だと思い込んできたこの常識が、いま覆されようとしています。この研究は以前から注目していました。その研究が実際に進んでおり、臨床試験のスタートまでたどり着いているのです。
京都大学発スタートアップのトレジェムバイオファーマ(京都市)という企業が研究している「歯生え薬」です。
・「一回の注射投与で歯が生える」薬
なのです。夢のような研究です。
2026年夏にも臨床試験が開始されるようです。
再び生えるメカニズム
再び歯が生えてくるメカニズムは
・歯の成長を抑制するタンパク質「USAG-1」を阻害する
という内容。わかりやすく言えば、永久歯のあとに歯が生えない理由は
・タンパク質が阻害していた
ということ。だから、阻害しているタンパク質を抑制することで再び歯が生えてくるのです。
「まずは小さな市場」から始める勇気
トレジェムバイオファーマが最初のターゲットに選んだのは、先天性無歯症という希少疾患。市場規模としては決して大きくありません。小さい市場を対象にして、開発を進めています。これは、ある意味、研究開発を止めないための戦略でもあります。
大きな市場を狙うと、大手企業と競争することになります。小さな市場には大手は参入してこない。だからこそ、最初は、小さくても「確実に必要とされる」市場で実績を積み、シェアを広げることからスタートさせるのです。
まとめ
「歯を生やす」という夢のような技術が、臨床の段階に届こうとしています。このような研究開発が実際に販売まで到達するには、まだいくつかの谷を越えなければなりません。まだ数年かかると思いますが、実際に普及すると恩恵を受ける人は多いでしょう。進捗を定点観測したい内容です。
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳(fujiwara takeyoshi) 運営 執筆
