すべてに【効率】を求めることは、
正解か、まちがいか。
どちらでもないのか。
経営の現場では
「効率を上げろ。効率を上げれば業績が上がるはずだ」
と指示しているリーダーも多いはず。
ビジネス書にも【効率化】が書いてあるし。
ただ、どんな時も【効率】を求めればいいわけ
ではありません。
バランスがあるのです。
【効率化】は場面によってプラスにもマイナス
にもなってしまうからです。
コンサルティングの現場では、
【効率】を求める場面と
【ムダ】を許容する場面に
分けて伝えています。
以前、このブログで
を書きました。
非効率なことの中にも有益な内容が
あることをお伝えしています。
では、どの場面で【効率】と【ムダ】を
使い分けすればいいのでしょうか。
どこで判断すればいいのでしょうか。
製造工程の場面では、
【効率】10:【ムダ】0
の世界になります。行動内容が決まっている
部分は効率を求めれば利益が出ます。
受発注業務などの作業も同じです。
判断に迷うのが、「営業活動」。
営業経験の浅いリーダーの方ほど
「営業活動は効率だ」
と叫ぶ傾向にあります。
「訪問件数」や「移動経路」を記録して
効率を上げる手法も多いですね。
わからないこともありませんが、
実際それだけでは、ある一定のラインで
業績が止まります。
営業活動全体に対して【効率化】を求める
ことに無理があるのです。
営業活動の中には、将来の顧客を生み出す
部分があるのです。
「人脈を広げる」
「紹介いただく」
部分です。
他にも、「競合調査」、「業界調査」、
「市場調査」の部分も存在します。
将来の顧客と調査の部分は、
【効率】2:【ムダ】8
になります。
すぐ結果が出るわけではないですし。
逆にそのつもりで取組まないと続かないこと
ですよね。
そこにリーダーが「効率だ!」と声をかけて
しまうと、部下の方の動きが【フリーズ】して
しまうわけです。
「効率よく、できるわけないでしょ」
と思ってしまい、せっかくの将来への投資を
削ってしまうのです。
だから、こんな営業組織は業績が伸び悩む
わけなのです。
経営の場面での【効率】と【ムダ】のバランスを
一度、振り返ってみてください。