経営計画などでは、目標設定を明確に設定します。

細かく数字が並んだ経営計画は経営者にとっては

満足のいくものだと思います。

ただ、それが実行されるかどうか、が大きな課題。

なぜか、製本された立派な経営計画書があっても

計画と実態が乖離してしまうことが多いように感じます。

ひとつには、目標設定のプロセスが不足していると

感じています。

ようするに、計画数字に対して

【経営者サイド】と【社員サイド】

では、とらえ方が大きく違うということ。

当然、【経営者サイド】は、継続して経営することを

考えて計画数字を設定し、伝えていきます。

しかし、【社員サイド】は、自分たちが実行しなければ

ならない数字として見るわけで、

「こんな数字はできるはずがない」

「なんで、自分だけはこんな数字なんだ」

などと、とらえてしまうのです。

この差を埋めていくには、経営計画を策定する期間(実行前まで)に

どこまで話し合いがもたれたか、によると思っています。

理想は、社員サイドで

【自立型で目標設定をしてもらう】

ことです。

会社の損益分岐点や売上げと利益の関係を理解した上で

自分の目標数字は自分で決めてもらいたいのです。

注意したいのが、

〈最初から言い訳できる目標数字を設定しないこと〉

〈必ず前期比よりアップすること〉

の2点。

計画ですから、現状維持はあり得ません。

何かを変化させて、結果を成長させるつもりでないと

計画とは言えません。

 このとき、結果が出た時に、処遇がどのように

変化していくのか、明確な約束も必要です。

個人の成績ではなく、会社全体の利益で約束を

することが現在の時流に合っています。

このように、計画を策定するには、時間をかけて

◆心の奥で考えていること

◆感じていること

◆思っていること

をすべて聞き出しながら、理解まで到達することが

求められています。

理解がなければスタート前から結果が見えてしまう

ことにもなりかねません。