情報通信白書 平成23年版
331ページから構成されています。
ここからネットをとりまく環境を
読み取っていきたいと思います。
まずは、【購買プロセスの変化】について。
ネット特有の購買プロセスは
【検索】Search
【比較】Comparison
【検討】Examination
が追加されました。現在では当たり前になって
いるので理解しているところです。
この現状というのは、
無制限に比較検討にさらされて、明確な
競争から逃れられない。
だからこそ、他と違う【差別化】、【優位性】を
持たなければ、ビジネスは、かすりもしないわけです。
差別化された、優位性を持ったビジネスを
築くには、見えている必要なことがあります。
それが、顧客の姿。
情報通信白書には、消費者の姿が掲載されています。
まずは、世帯構成の推移。
世帯数はまだ増加し続けています。
あと数年でピークを迎えます。
傾向としては、
【世帯人数の減少】と【ひとり暮らしの増加】
です。
これにより、家庭内で伝承されてきたことが
途切れることに。
そのため、文化、習慣、儀式、冠婚葬祭などに
まつわる商品サービスは簡略化され、消滅する
ものも出てきています。
たとえば、
お正月のおせち料理、お人形、結納等もこのままでは、
簡略化の道をたどり続けるかもしれません。
次は、コミュニティについて。
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コミュニティの参加状況が上図。
【町内会・自治会】
【趣味や遊び仲間のグループ】
が多いのがわかります。
これにより、
【だれに相談しているのか】
【決断基準、購買基準の予測】
ができますね。
人は、相談する相手によって影響を
受けやすいものです。
【常識】と呼んでいる基準も
【地域】、【仲間】
という限られた範囲でとらえていることが
ここからわかりますね。
だからこそ、口コミが今後も最重要に
なってくるのです。
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上図は、生活上で悩みや不安を感じていることについて。
【健康】
【収入】
【生活設計(老後)】
が主な悩み、不安。
【相談相手がいない】という悩みも出ています。
ここから、人にとって【優先している内容】が
よくわかります。
【緊急度】の高い内容ということですね。
自分のビジネスで
ここにあがっていない内容を検討購入してもらうには
そのままでは弱いので、緊急度の高い悩みや不安と
連動させるべき、だとわかります。
【ネットで解決した生活上の課題】について。
【健康】についてが圧倒的に多い。
プライバシーの問題なので、なかなか人に相談しにくい。
だから、ネットで解決をはかるのでしょう。
これも、家族が単身、単世帯になった影響も
出ていることが予測されます。
たとえば、
子育てについては、以前は親、親戚、近所の
方に相談していたものが、
雑誌、書籍に情報源が移りました。
それが、現在ではネットに
置き換わった、と言えるでしょう。
最後は、情報通信白書らしく、コンテンツ市場について。
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大きくは
【映像系】、【テキスト系】、【音声系】
に分けられます。
ここからわかることは、
【人が手に入れられるコンテンツの種類が
劇的に増えている】
ということ。
このグラフは平成21年のものですが、
今では、すでに古くなっています。
それだけ、まだ幅が広がっている。
ビジネスでは、コンテンツを活用して
宣伝広告等のしかけをしていきます。
これだけ分散化してしまうと、大きく反応がある
コンテンツが減少。
そのため、これらのコンテンツをどこまで
活用できるかが、企業の生命線にもなってくるでしょう。
それが、時代の進化ということですね。