【fjコンサルタンツ365日Blog:3567投稿目】
もっともらしい意見は正しい道に導くのか
企業経営をしている時に感じるのは、
・もっともらしい意見に流されることの危険性
です。
もっともらしい意見に影響されて企業経営の
方向が固まってしまっている危険性のことです。
たとえば、経営トップが
「このままではまずいと思います。新しい
こと(商品・サービス)に取り組みたい。
たとえば、・・・をやってみたい」
と言った時に、ベテラン勢が
「いくらの売上になるんですか」
「意味がないと思います」
「うちの会社には合わない」
などと過去の経験から導き出した
もっともらしい意見を言うことです。
そんな経験がある人は多いのではないでしょうか。
リーマン・ショック後のこと、売上を伸ばす
ために話し合いをしていたリーダー会議で
「売上を伸ばせと言ってますが、受注後の
納品が間に合うのでしょうか」
と主張したリーダーを鮮明に覚えています。
これももっともらしい意見です。会社の体制を
考えて発言されているわけです。
しかし、このような発言をする人の部署成績が
どのような状況だったかは想像できると
思います。
他の部署に比べて劣っていたのです。
もっともらしい意見は言えるのですが結果には
コミットできない人だったのです。
もっともらしい意見というのが正しい道に
導いたことを見たことが私はありません。
「そんなに楽をしたいのか!」と言われた
最近は「生産性向上」「働き方改革」の流れで
業務改善に意識が高まっています。
そうなると現在の業務効率を上げるために
意見を出す人が出てきます。
「こうした方が改善できるのでは」
「この方が効率が上がるのではないか」
「これを導入したらどうか」
などの意見が出るのです。
こんな意見が出た時に会社によって
反応が4通りに分かれます
①「いいね、やってみよう」
②「なるほど、どうなるかわからないけど
試してみよう」
③「そんなことやっても意味がない」
④「そんなに楽をしたいのか!」
といった感じです。
どのパターンも実際に経験しています。
そんな会社があるのか、と感じる人も
いると思いますが今でも存在しているのが
事実です。
④の「そんなに楽をしたいのか!」という
反論には驚きを隠せませんが、こんな会社が
これからの時代を乗り越えていくことが
できるとは思えません。
時代の流れについていくというのは
ある意味、軽いノリがあったほうがいいと
感じています。
考えてもいなかったことを社内の誰かが
言い出した時に、すぐ反論するのではなく
・受け止める
ということ。
受け止められない場合は、受け止めようとする
ことです。
反論せず、そういう意見もありかな、と考える
ことなのです。
これは日頃から訓練が必要です。
年代が違う人の音楽趣味を聞いてみるとわかります。
「どのミュージシャン聞いてる?」
とヒアリングすると聞いたことのない
アーティストや楽曲が出てきます。
これを聞いてみることです。
これが流行っているのを受け止めることです。
こうした訓練により自分の範疇以外の
ことを受け止めることができキャパを広げる
ことができるのです。
能力のキャパを広げることによって
もっともらしい意見を受け止め、取り入れる
ことができるのです。
こうした組織風土ができれば、経営は
面白いように伸びていきます。
最近もそんな風土になった会社で人財採用が
うまくまわり始めました。
風土改革には時間を要しますが、取り組む
価値はあります。
想像以上の結果をもたらすからです。
もっともらしい意見で会社が膠着しないよう
方向転換していきたいところです。