【fjconsultants365日Blog:3,737投稿目】〜1日3分、3ヶ月で1冊分の知識転移〜fjコンサルタンツ藤原毅芳
会社基準がある会社ない会社
会社の個性が違いを生んでいる
同じ業種、同じ規模、エリアも同じ、
というA社とB社があるとします。
提供している商品サービスも同じ
だったとすれば会社の業績は同じに
なるでしょうか。
売上高や利益率が同じような結果になる
のでしょうか。
この命題、永遠の課題のひとつですが
結論から言えば、同じような環境条件でも
同じ結果になることはありません。
その違いを生んでいるのは何でしょうか。
そこが会社の個性と呼ばれるものです。
組織能力、コアコンピタンスといった
言葉が使われている領域です。
この領域を具体的に今回は見ていきたいと
思います。
オリジナルの会社基準があるかどうか
会社ごとに同じ仕事をしていても違いが
あるのです。
それは【基準】です。
わかりやすいところでいえば商品を製造
するときは、
・設計基準
・品質基準
・安全基準
・性能誤差基準
といった基準が違います。
こうした目に見えて数値化できる基準が
違うのですが、実はこれだけではありません。
数値化できない基準も違いがあるのです。
たとえば
・顧客から見えない部分
にもこだわりや基準を設けているかどうかです。
働いている人のスピードはそのひとつの例に
なります。
キビキビ動く、足早に歩く、といった仕事に
対する姿勢は会社の個性のひとつです。
会社の雰囲気が明るく、前向きということも
同じように会社の個性といえます。
特に明るく前向きな会社は社員満足度が
高い状態で、ビジネスの課題に対して積極的な
解決へと導くプロセスを社内に構築している
のが特徴です。
差別化はどこで差をつけるのか
見えないところにも差別化要因がある
上記のように見てくるとわかりますが
「見えない部分」に差別化要因が
ある場合があるのです。
数値化できる部分だけでなく、数値化
できない部分にも差別化要因が存在して
いるということです。
数値化できないことを重視する会社が
出てきたのは、差別化へつながることが
理解するようになってきたからだと
考えています。
ミーティング、会議をしている時に
笑い、笑顔、賑やかさ、がある会社は
強さを持っています。
しかも、賑やかさを持ちながら、会社の
オリジナル基準を高めている会社は
継続的な成長と遂げています。
単に業績が上がり、明るくなったのにも
関わらず、会社基準を下げていく会社も
あるので、この部分はその会社にとって
大切な部分であると感じます。
ここまでやるのか
会社のオリジナル基準は他社から見れば
「ここまでやるのか」「そこまでやるの?」
と見えるのではないでしょうか。
考え方の違いでもあります。
商品サービスを改良改善していくことにしても
「永久改良」「永久改善」というスローガンを
社内基準として浸透させている会社もあるからです。
追求する姿勢、追求する基準がひとつの
差別化へとつながるわけです。
この部分、醸成するのに時間がかかるので
会社の差が出る部分でもあります。
時間がかかるものですが、短期間に崩壊
するのも特徴のひとつです。
「基準を下げない」ことは経営の根幹に
なるところだと言われているのはそのためです。
1人の時でもやっているのか
仕事は1人でやっている時があります。
責任者が1人しかない現場も多いと
思います。
この時に、社内のオリジナル基準を
やり遂げているのかが問われます。
先日も、「1人の時はそうでもないですよ」
と社内の基準が守られていないことが
発覚しました。
せっかくの会社基準も1人の時に行動されて
いないのではれば意味がなく基準と呼べない
ことになります。
1人の時でも「やり遂げる」という基準も
下げないようにすることです。
まとめ
こうして振り返ってみるとわかることは
会社ごとに「基準」があるということ。
その基準には「目に見えるもの」「見えない
もの」もあるということ。
「数値化できる基準」と「数値化できない基準」も
あることがわかりました。
この基準という視点で見ることができるように
なると経営品質は上がり、経営する力が上がります。
逆に基準という視点が欠けていると経営の判断を
間違う場合が出てきます。
経営者は必ず身につける視点のひとつだといえます。