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〜1日3分、3ヶ月で1冊分の知識転移〜fjコンサルタンツ藤原毅芳
統計データから将来が透けて見える
統計データの定点観測。
統計はデータが正確であるならばダイレクトに世の中をあらわす。
そう、だからストレートな世界。
単なる数字の羅列だがそこにはストーリーが存在している。
そのストーリーを読み取ることがナゾ解き。
そこが楽しみのひとつ。
そこから将来を予想するのはさらに楽しいこと。
ビジネスで連想すれば新しいビジネスが発想できる。
あたらしい世界を創造することになる。
実現すれば世の中を変えることにも。
いつも考えているのは、ビジネスが世界を変えているということ。
便利な世の中はすべてビジネスが起点になっている。
そこに携わっている楽しみが広がることを願っています。
では、今回は最近の統計データ(家計消費状況調査)から世相を読み
取っていきたいと思います。
家計消費状況調査より
最初に見ていくのは、「家計消費状況調査」2018。
出典は下記になります。
急拡大するネットショッピングと電子マネーの利用
https://www.stat.go.jp/info/today/141.html
― 家計消費状況調査 2018年の結果から ―
ネットショッピング利用世帯割合の推移
最初のデータは「ネットショッピング利用世帯割合の推移」。
下記グラフを見れば一目瞭然。
ネットショッピングの利用世帯の割合は右肩上がり。
とくに2017年から利用世帯割合が急激に伸びている。
2016年:27.8%
2017年:34.3%
2018年:39.2%
をなっています。
宅配事業会社のクロネコヤマトが「パンク寸前」とニュースに
なったのは2017年のこと。
ネットショッピングの利用世帯数増加が宅配会社をパンクさせた
要因だと裏付けできる内容です。
世帯主の年齢階級別ネットショッピングの支出金額と利用世帯割合(2018年)
次のデータは世帯主の年齢階級別のネットショッピング支出金額。
世帯主の方がネットショッピングで使っている金額です。(月間)
全年齢の平均は月間12,610円。
年齢別に見ると大きくグループが3つに別れます。
- Aグループ:59歳未満
- Bグループ:60〜69歳
- Cグループ:70歳以上
の3グループ。
おもしろいと感じるのは59歳未満の世帯主の支出金額が
ほぼ同じということ。
月間18,000円前後に収束しているのがわかります。
さらに「なるほど」と感じるのは、下記表の「ネットショッピング
利用1世帯当たりの支出金額」について。
1世帯当たり支出については、どの世帯主年齢もほぼ同じ金額に
落ち着いている。
月間3万円前後の数値で変化がないのです。
世帯主年齢で差がついていないことは新たな発見。
ネットショッピングの内訳は
- 旅行関係費
- 食料
- 衣類、履物
が占めています。
旅行関係はネットで完結できる便利さを60歳代世帯主でも
感じているのがココでわかります。
ツアー会社(旅行代理店)が苦戦している話しはまわりから
耳に入ってきています。
特に中小零細は厳しい局面に立たされているようです。
それが数値として出ています。
今後も厳しい。
そう予想せざるを得ない状況です。
電子マネー保有世帯・利用世帯の割合の推移&平均利用金額2018
電子マネーの「保有世帯」と「利用世帯」の割合。
これは順調に上昇しています。
電子マネー保有世帯は2016年に過半数を超えました。
利用世帯は2018年に過半数を超え、分岐点を過ぎたと
推測できます。
電子マネーは便利。
ただそれだけです。
普及が止まるとは考えにくいと感じています。
さらに保有と利用の推移は上昇を続ける。
そう見込んでいます。
電子マネー1ヶ月の平均利用金額も伸び続けています。
これは実感している人が多いのではないでしょうか。
財布を触らない日がある。
もしくはカバンの奥底に財布を入れて取り出す回数が
減ったと感じている。
そんな生活へと移行しています。
財布が小さくなる、とも予想しています。
必要ないですから。
不要なものは縮小するという法則に沿って持ち物も
変化するということです。
まとめ
今回の家計消費状況調査からはわかることが多数ありました。
この統計データは生活に密着しているのでデータの変化を
状況として推測できる内容です。
高齢になるほどネットを使わないという神話も崩れているのが
わかります。
便利なものは時間をかけて普及する。
ただそれだけです。
今後も定点観測を続けていきます。