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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

ミスマッチで考える

世の中にはマッチしていないこと、適応していない事があります。
ミスマッチと呼んでいます。

経営においてもミスマッチは見受けられます。
最適なことを選択したはずなのに・・・結局はミスマッチだった。
そんなこと経験がありませんか。

そうした経験がその後の経営に活かされるわけですが大きなミスマッチは
したくないところ。

その部分を今回は考えてみたいです。

通勤

人事のミスマッチ

最初は人事のミスマッチ。
人の配置はよくわからない、という嘆きを聞きます。
本人の希望通りに配属しても結果が出ない。
能力を発揮できていない。
そんなことが発生するからです。

やりたいことと、できることは別

本人の希望を聞くことがベストではありません。
というのも、「やりたいこと」と「できること」は別だからです。

やる気はあるのだが実力がともなわない。
だから結果も出なければ能力も発揮できない。
これは人事のミスマッチで代表的な事例です。

「やりたい」と言われても冷静に判断することがここでは
求められています。

やりたいと主張しているから新しいポストを与えても能力がともなわ
なければマッチすることがないのです。

ビル群

教育のミスマッチ

会社の教育のミスマッチを考えてみます。
教育のミスマッチで感じるのは
・教えすぎ
・教えなさすぎ
の両面。

教育は人によって対応が変わるのでカリキュラム通りにはいきません。
しかし、ミスマッチは防げると考えています。

教えすぎミスマッチ

教えすぎには
・量を一気に教えすぎ
・難易度の高いことを教えすぎ
の2つあります。

初心者に向かって大量なことを一気に教えることは会社という状況では
パンクしてしまいます。

本人が望んで学ぼうという状況ではないからです。
そのようなタイミングではないから。

仕事を覚えるという気持ちは普通程度であれば量を加減して
教えていくことです。
初心者に対しては1日1個ずつでも新しいことを覚えれば問題が
ないと考えています。

もう一方の難易度が高すぎることを教えすぎについては
ベテランスタッフが「わたしはこのようにできます」と言って
教えている事例です。

ベテランが普通にできることをいきなり教えてもできるわけが
ありません。

そのベテランの方がその領域に達するまでにどの程度時間を
かけていたのかを考慮していません。
到達するまでの時間を教えていないことが問題です。

それを「わたしができるからやってみて」という姿勢で教えることは
ミスマッチを起こすだけです。

教えなさすぎ

教えすぎの反対、教えなさすぎについて。

人は教育して成長します。
放任で成長することはほとんどありません。
しかし、放任で育つ人がいたという経験をした人はなぜか、それを
基準にしたがります。

「あの人は2年で自ら成長していった」
といって何も教えない。
基準が「教えなくても成長した」というところにあるからです。

こうしたリーダーのもとに配属されるとフタッフは伸びません。
10人に1人は伸びるかもしれませんが、他の9人は一人前レベルにも
達しないことがあります。

1人の成功事例に固執することから発生するミスマッチです。

都心

マーケティングのミスマッチ

マーケティングのミスマッチも大きな問題だと感じています。
マーケティングはどの企業も多大な割合で投資をします。

売上が上がるならマーケティングに投資をするのもわかります。
しかし、いきなり大きな投資をするのはミスマッチを起こします。
特に新しいマーケティングが良いと考えている人は注意。

新しいマーケティングに飛びついてミスマッチを起こします。
経営者の中には、こうした新しいマーケティングについて最初は
静観する人がいます。

他社が実際に行った結果を見てから動くのです。
最初に動いた人が利益が取れる、という言葉に踊らされると
損失ばかり膨らみます。

確信があって最初に飛び込むなら問題ありませんが、単に新しいから
といってリサーチなしで決断するとミスマッチを起こしてしまうのです。

まとめ

こうしてミスマッチについて振り返ってみると、なんか部分的に
強く信じていることから発生しているように感じます。

人のやる気を100%信じている、スピードを100%信じている、
1つの成功事例を100%信じている、新しさを100%信じている、
ということ。

信じてもいいと思いますが100%はどうでしょう。
あくまでも可能性のひとつとして考えておくべき。
そうでなければ「盲信」となり、わけもわからず信じてしまう
領域まで行ってしまいます。

とにかく極端に信じることをやめてミスマッチの恐れがあることを
予想しておきましょう。