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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
経営は信頼から
これからの経営に求められるのは「透明性」です。
言い続けていますが、実現には遠い会社もまだあるようです。
「透明性」とは対象とする人によって内容が違います。
- 顧客に対する透明性
- 協力会社に対する透明性
- 社内に対する透明性
と大きく3つに分かれます。
それぞれ、何かを意図的に隠すという行為で信用・信頼が欠如する
状態に陥ります。
どのような内容で信用・信頼を減らしているのか振り返ってみます。
人間性が出るところとは?
経営において「人間性」が投影される場面があります。
その経営者、リーダーの考えていることがある行動によって
表面化してしまうこと。
ちょっとした行動や発言がそうなるのです。
具体的な場面を見てみます。
評価を誰のものにするのか
仕事で結果が得た時は「誰の成果」になるのか注目されています。
これは「社内への透明性」と「協力会社への透明性」が問われる場面。
たとえば、スタッフが取り組んだ成果をあたかも自分ひとりで
出した成果だとリーダーが発言してしまったら、そんなリーダーに
ついていく人はいません。
特にリーダー自身が結果を出せず自分の評価が低い位置にいるときに
このような人の手柄を自分のものにしてしまうことがあります。
苦しいときにリーダー自身の人間性が出てしまうのです。
それこそがリーダーのホンネなのかもしれません。
こうした苦しい場面でも透明性を貫き通せる人は、ありのままを
報告します。
スタッフの手柄だと手放しで称賛できる人です。
協力会社に対しても同様。
協力会社のスキル、技術力に頼って成果が出た時に、どのような
言動をするのか。
共同声明として仕事の成果を公にするのか、協力会社の影を消して
自分たちの会社の成果として発表するのか。
そこはまわりから企業姿勢として見られていると思います。
自分のものにしてしまうと協力会社も離れていきます。
特に実力のある協力会社さんから離れていくのではないでしょうか。
お金の使い方
透明性で最も問題になるのがお金の使い方。
株式会社などの法人組織にしている場合、お金の透明性は
気になる人が多いのは当然です。
社内のスタッフは経営者やリーダーの資金の使う先を見ています。
説明ができない使途不明金があれば少額でもアウトです。
「1ドルであってもアウト」、という格言もあるくらいです。
お金の使い方は「説明責任」がリーダーには生じています。
「どうしてここにお金を使ったのか」
「どうしてここに投資したのか」
といったことを理解してもらうまで説明しなければなりません。
これが中途半端では信頼関係が崩壊し経営にはなりません。
この説明する部分が不足している企業があるのではないでしょうか。
ココがポイントなのです。
理解を求め説明していくことは時間もかかり労力もかかるかもしれません。
しかし先送りすればするほど結局のところ手間が増える事柄なのです。
まとめ
「経営はステークホルダーとの信頼からスタートする」というのは不変だと考えています。
原則です。
原則を欠いた経営は時間をかけて手詰まりになっていきます。
例外はありません。
このような状況に陥らないようリーダーは振り返る時間がなければならないと思います。