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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

年明け

年明けになると「今年はこうしたい」という
メッセージがSNSで流れてきます。

そこに何かを感じることはありませんが、個人的には
自分のことを振り返ってみると年明けに考えていたのは
『どうすればフル稼働できるのか』
ということ。

もしくは、『委譲することはなにか』、『自分がやらない
ことはなにか』といったことばかり頭に浮かべていました。

何をしたい、といったことも大切ですが、個人的には
思ってもできないことばかりなので、できるようにする
可能性を追求しています。

回転

明るい未来

年明けなので明るい話題でも、と思ったのですが
明日から仕事の会社も多いことですので、将来の
マイナス予測の最大値を見ておき、明るい未来を
考えてみたいと思います。

最近読んだ書籍はコレ↓。

『財政破綻後 危機のシナリオ分析』

編著者の小林慶一郎氏はじめ、小黒一正(法政大学教授、財政・公共政策)、左三川郁子(日経センター主任研究員、金融政策論)、小林庸平(三菱UFJリーサーチ&コンサルティング経済政策部主任研究員、公共経済学)、佐藤主光(一橋大学教授、財政)、松山幸弘(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹、社会保障)、森田朗(津田塾大学教授、行政学)と、経済・財政・社会保障の専門家が執筆。日本経済新聞出版社

2018年に出版された書籍なので新しいとは言えませんが
日本の財政破綻が発生した後の日本という国家がどうなるのか
予測している本です。

最悪の状況を考えれば、最大ダメージが予測できます。
予測できる範囲であればリスクと呼ぶ領域。
予想できないダメージが発生するのであれば、ただのデインジャー。
危険すぎて何もできなくなります。フリーズします。
この違いを理解できると将来は明るく考えることができます。

この書籍で予測されていることは、シンプルで財政が破綻したら
国家は歳入(税)を増やし、歳出を抑えることになる。
それを財政破綻した夕張市を事例に出しながら解説しています。

夕張市事例

歳入を増やすために夕張市が行ったのは、
・市民税増額
・所得税増
・軽自動車税1.5倍
・入税新設
といった施策。

歳出を抑えるために行ったことは
・職員数減(6割減)
・給与平均30%削減
・物件費4割程度削減
・扶助費原則廃止
・投資的経費:災害復旧以外実施しない
・観光事業会計廃止
などです。

他にも病院の医療機器が維持できず売却されたり、
ごみ焼却施設が止まったりしていました。

こうした事象が国家の財政破綻が発生したら
国全体で起こるということです。

町並み

特にこの分野

特に強調されていたのが、
・医療(薬含む)
・介護
の分野です。
この分野は維持できなくなるので早期に対応が
施されると予測しています。

減額されるということです。
残酷ですが、見離される人も発生すると予想されて
いました。
透析患者などはその典型だそうです。

そうなると健康でいることの価値が一層高まります。

まとめ

マイナスの予測は見ないほうがよい、という意見もありますが
そうとは思いません。

マイナスの予測を知り、最大のダメージを知っておくだけで
即対応が可能だからです。

事故に関しては「危険予知」「危険予測」をしますが、
将来のことに関して危険予知、危険予測をする人は
少ないように感じます。

悲観的ではなく、慎重に考える習慣が求められていると
思います。
最大のマイナス値を知っていれば、それだけ自由度も
上がる場合があります。
最悪そこまでか、とわかっているからです。

経営は予測できなかった、という言い訳が通用しません。
そのつもりで今年も進んでいきたいと思います。
本年も宜しくお願い致します。