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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆
メリットと脆弱性
日本を都心部と地方で分けてみると今回の新型コロナウイルスで
強味と弱味が明確になっています。
都心部では、こうした有事のときには脆弱性が露呈します。
通常だと、便利な都心部であり、憧れの的になる場所。
地方から都心部へは人口流入が続いており都心部には
メリットが大きいです。
ビジネスにおいても都心部にオフィスや支店をつくると
売上は増えていくケースもあるので都心部は経営者が
注目する場所でもあります。
市場の大きさはNO.1であるのは当然で魅力的です。
しかし、万全ではありません。
大きなメリットを保有しながら脆弱性もあるのは確か。
今回はそれを感じさせる事例がありました。
不足したときに
有事のときはモノが不足します。
今回は
・マスク
・アルコール消毒
などが不足し全国で商品が消えました。
中でも不足している人たちが多かったのは都心部です。
特に東京。
店舗で購入するしか手段がないのですが、在庫ゼロ。
それ以外から調達する方法がありません。
地方の家族から送付してもらっている人も多いでしょう。
同時期に地方では、「お互いさま」の関係が存在していると
不足しているモノがまわってくる確率が高い。
「大丈夫?足りてる?」
と気をつかってくれる人が一定数います。
自宅待機
3月から学校が休みになってしまいました。
休校になりお子さんが自宅待機で、仕事にも影響が出ています。
そんな中、女性が多い職場でも影響がまったく出ていない
エリア(地方)もあるのです。
「なんとかなりました」
「頼めるところがあるので」
となんとかなってしまっているのです。
会社側が手段を講じる必要がない状態だったのが意外でした。
(その分、シニア層がお孫さんの面倒をみているので
シニア向け小売店は来店数が減少しています)
タテの関係、ヨコの関係
サプライチェーンは、タテの関係。
都心部に情報が集まり、都心部が強い部分です。
お互いさまは、ヨコの関係。
都心部より地方のほうが強みとして持っています。
どちらが良い悪いではありません。
その傾向が強いと感じるだけです。
どちらにも強みがあるのです。
今は新型コロナウイルスの影響でヨコの関係性が強調されている時期です。
その傾向が強まるタイミングと考えます。
まとめ
ヒトは人間関係で悩み、人間関係で助けられる。
そこには、一定の法則性があります。
「求める前に施す」という法則は不変です。
困ったときには、今までの関係性が前面に出てきます。
今まで何をしてきたのか、周りの人にもわかるようになります。
地方では良い意味で関係性が深く、行動が透明化されています。
人の動きが手に取るようにわかります。
そのため、日頃から「お互いさま」の行動が多い。
その点、都心部は関係性が浅く、プライバシーが守られています。
監視されにくいので生活も気楽です。
ただ、困ったときにお願いできない場面が発生しやすい。
そこがネックです。
今回はそれが露呈しているようです。
モノを買い占めなければ不安。
おカネがなければ不安。
それが都心部の弱点なのかもしれません。
今回強くそれを感じました。
どちらが良い悪いと言っているわけではないので
誤解してほしくありませんが、それぞれの特徴が
表出してきたと感じた次第です。