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売上構成ポートフォリオから経営リスクがわかる

fjconsultants Blog:4,499投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

企業規模に関係なくリスク

企業研究をしているとわかることがあります。
普遍的な法則であり原則です。

企業規模特有の現象もありますが、企業規模に関係なく発生する事象も存在しています。
最近では企業の存続をテーマに考えることも増え、存続に対するリスクを深く考察しています。

そんな中で企業規模に関係なくリスクとなる事象を今回は取り上げてみます。
それは、売上構成比からわかるリスクです。
売上依存度からわかるリスクとも言い換えできます。
この売上依存度によるリスクは企業規模に関係ありません。

歴史を振り返れば、大ヒット商品を出しながら会社が存続できなくなった企業を見つけることができます。
ゲーム会社はその典型でしょう。
ヒット作が出なければ存続が厳しくなるビジネスモデル。
玩具メーカーのタカラ(現在のタカラトミー)の歴史も同じような変遷をたどっています。
ヒット作に依存する体質にも関わらず、ヒット作が継続しないため業績も安定しない。
売上金額が大きければ経営は安定すると感じますが、実際はそうではない。
その原則を振り返りたいと思います。

事例:ソニーグループ

ソニーグループの業績が出ていました。
売上構成比を2008年と2021年で比較しています。

売上構成比2008年2021年
ゲーム事業1.2兆円2.7兆円
エレキ事業5.9兆円1.9兆円
金融事業0.6兆円1.7兆円
映画事業0.9兆円0.8兆円
半導体事業1.0兆円
音楽事業0.9兆円
その他0.3兆円
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO71473940Y1A420C2TJ2000/

わかると思いますが、現在は売上構成比のバランスが良い。
偏りがないのです。

2008年はエレキ事業の売上が突出していました。
そのエレキ事業の売上は現在では半減以下、しかし、その他のゲーム事業、金融事業、半導体事業が伸びています。

10年間以上かけて理想の売上構成比へと移行したのがわかります。

リスクヘッジはポートフォリオ

金融の世界では資産運用は、ポートフォリオ次第だと言われています。
運用の組み合わせが大切だと言われているのです。
簡単に言ってしまえば分散投資。
分散することでリスクを低減。
リスクヘッジをしています。

このポートフォリオの考え方を企業の売上構成比で考えれば分散がリスクヘッジとなります。
売上構成比を見れば分散できているのかは一目瞭然です。
良い悪いではなく、売上構成比に偏りがある場合はリスクがあるだけです。
ある商品や事業部に頼っていることになるので、依存している商品や事業部が下降すれば会社全体にも影響が出るのです。

まとめ

企業規模に関係なくリスクとなる売上構成比について取り上げました。
本当にそう感じます。
1人でビジネスをしていても、中小企業での、大企業でも同じ現象は再現されているからです。

ビジネスは絞れば絞るほど差別化ができ問い合わせも増えていきます。
集中化戦略は間違いではありません。
しかし、売上が上がり始めたら今度は売上構成比も考えなければならないのが経営です。
経営の同時並行作業は、反する内容を同時に進めることでもあるのです。
アクセルとブレーキを同時に踏むような作業になることもあるわけです。

藤原毅芳写真
この投稿記事を書いたのは経営コンサルタント  藤原毅芳 fujiwara takeyoshi (fjconsultants)
1971年生まれ 鎌倉市在住 fjコンサルタンツ代表 一般社団法人暮らし振興支援機構理事 単著8冊、監修1冊、海外翻訳出版1冊、講師として宣伝会議の『マーケターのためのPDCA実践講座』などで継続的高評価を受けている。2021年大手都市銀行シンクタンクの法人会員限定雑誌に『売れる仕組み〜マーケティングの基本』を執筆。『この世に残るべき企業を支援する』を軸とした考えで経営の現場で課題をスピード解決し企業を発展させている。公式Webサイトhttps://www.fujiwaratakeyoshi.jp/