fjconsultants Blog:4,611投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆
自分は大丈夫
何事も経験です。
経験して初めて理解することもあります。
経験する前は、まわりから言われてもわからない、理解しないこともあるのです。
なぜ、理解しないのでしょうか。
これは、心理学用語の《正常性バイアス》がかかっているからです。
正常性バイアスとは、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A3%E5%B8%B8%E6%80%A7%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B9
正常性バイアス(英: Normalcy bias)とは、認知バイアスの一種。
社会心理学、災害心理学などで使用されている心理学用語で、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう人の特性のこと。
自然災害や火事、事故、事件などといった自分にとって何らかの被害が予想される状況下にあっても、それを正常な日常生活の延長上の出来事として捉えてしまい、都合の悪い情報を無視したり、
「自分は大丈夫」「今回は大丈夫」「まだ大丈夫」などと過小評価するなどして、逃げ遅れの原因となる。「正常化の偏見」、「恒常性バイアス」とも言う。
とあるように、自分だけは大丈夫だと感じたり、まだそんなことは起こらない、と感じたりする心理です。
どうして発生するのか
どうして、自分は大丈夫と判断するのか。
これは、下記流れで説明できます。
客観的事実 | → | 客観的リスク | → | 認知バイアス | → | 主観的リスク認知 | → | 行動 |
情報の過小視・歪曲・見落とし |
実際に発生している状況や環境があり、客観的リスクがあります。
大雨の状況ならば、外に出るのを控えると判断する。
しかし、バイアスがかかると、「自分だけは大丈夫」となり外出してしまう。
そんな現象です。
これは天災などのときの心理として説明されますが、経営の観点から考えれば世の中の状況から経営の判断をするのと同じです。
経営環境という事実から客観的リスクを判断しますが、バイアスがかかっている人は、「そうは言っても(自分は)大丈夫」と認知し行動してしまうことです。
投資のたとえのほうがわかりやすいかもしれません。
経済環境が激しい動きをしているとき、そんな相場に素人は手を出すなと言われていますが、バイアスがかかっている人は「まだ大丈夫」と認知して行動する。
もしくは勝ち続けるとさらに投資を増やしていく。
行き着くところまで、突っ走ることになるでしょう。
まとめ
こうしたバイアスは、経験をしなければ実感しません。
経験によってわかる領域とも言えます。
とはいっても、経験していない領域はあります。
なので、自分の中で「大丈夫」と思った瞬間に、疑ってみるのもいいでしょう。
自信があるとき、成功しているときや勝ち続けているときほど、複眼思考が求められているのかもしれません。