fjconsultants Blog:4,627投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆

スキルアップ市場

45歳定年説について取り上げました。
そこからの派生になりますが、スキルアップ市場について考えてみたいと思います。


今まで40代のスキルアップについてリカレント教育などの提案はされてきましたが市場は大きく形成されていません。
今後は拡大する可能性が出てきています。

海外の動向

外資系の企業を見るとスタッフへの教育投資割合は大きい。
生存競争も激しいので、残っているスタッフを大切にして、さらにレベルアップを狙っています。
勉強したいことがあればどこまでも支援するという話は20年前から聞いたことがあります。
全額負担で勉強させてくれる企業事例も聞いていました。
語学勉強でさえ全額負担してくれる環境があったのです。

米国Amazonが似たようなことを発表しました。

社員の大学授業料を全額負担すると発表。対象は全社員(75万人)。

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2109/10/news155.html

どのスタッフでも大学授業料は全額負担。
差をつけるわけではなく、チャンスは平等に与える考えです。
米国では現在人財不足が発生しており、給与や時給は急上昇中。
このタイミングで発表されたのは、採用活動の広告宣伝費という狙いもあるのかもしれません。

どうして全額負担なのか

どうして全額負担(教育投資)するのでしょうか。
外資系社長の言葉が忘れられません。
「投資した金額以上のリターンが必ずある」
と言い切っていたのです。

数字の裏付けもあるのでしょう。
教育投資が経営戦略として有効だと理解して判断しています。

若手教育だけでなく

若手教育は将来があるから投資したい。
それ以外は、躊躇される場合もあると思います。

しかし、年齢に関係なく《気力》《エネルギー》がある方には教育投資をすべきですし、年齢に関係なく働いてもらうことが最善な経営になっていくと思います。
強制する必要はないと思いますが、チャンスを与える環境だけは確保しておきたい部分です。

まとめ

米国は大学の授業料を本人がローンを組んで支払います。
そのため働き出したときから学費ローンが数百万円あり途中で返済ができなくなるケースがあり社会問題になっています。
その課題をAmazonは好機と考えていると思います。
課題解決になり、採用へとつながるからです。
また、大学で学ぶ専門性に価値を見出しています。
人工知能を筆頭に専門性を必要としているのです。
社長から退いた創業者は金融工学の出身。
専門性が経営課題を解決することを自身が知っているのでしょう。

日本においても専門性が学べるスキルアップ市場は拡大していくと予想しています。
単なる資格ではありません。
仕事で通用するスキルが習得できる市場が拡大するのです。
最近はプログラミング講座が広がっていますが、玉石混交状態。
切り札になる内容はまだありません。
今後、斬新な内容で市場を席巻する企業が出てくるのではないでしょうか。