判断基準の変化

経営の会議に出ていると判断基準の変更を感じます。たとえば、仕入れや在庫の判断基準が変化しています。大型投資についても判断する内容が変化してきました。導入時期が早まっています。大型投資には設備導入や多店舗展開などが含まれますが、値上がりのため早期に決断した方が有益だからです。単に決断がはやいだけで得をする可能性が出てきたのです。

値上げが来る可能性

自動車の新車販売については注文してもはやくて3ヶ月後。車種によっては6ヶ月後から7ヶ月後。ランドクルーザーのように4年待ちの商品も出ています。今後国内の新車販売価格が値上がりする可能性もあります。海外メーカーは値上げを決定しているからです。それなら現在の価格で注文するのも方法のひとつです。価格を固定化させリスクを減らすのです。

ちょうど1年後に導入する、購入する予定がある大型投資は現在から検討をはじめるようになっています。それが経営の判断です。

設備導入時期決定

納期が1年先になる設備投資についても話しを聞きました。今から発注しても設置されるのは1年後。そうであるならば今から発注した方が会社の利益になるのではないかと議論していたのです。

金額も大きく、値上げになってしまったら数%でも大きなダメージ。数千万円なら数百万円の負担増になってしまうのです。数年にわたって長期間使用する設備投資であるならば、導入時期が前後しても大きな問題にはなりません。

検討項目

今後の投資や費用について今期だけでなく来期も視野に入れて検討を今から行うべきです。理由は値上げが発生する可能性が高いからです。価格現状維持ができる要素はあまり聞こえてきません。コストアップインフレの予想が当たってしまうだろう2022年です。

まとめ

輸出用の商品が在庫過多になっている情報は耳に入ってきました。こうした業界は在庫確保、仕入れに困ることは少ないです。しかし、輸入する資材、部材、製品に関してはコストアップがすでに始まっています。

注文しても手配ができない、価格が改定される、値上げされる話はすでに行われています。それがさらにひどくなる予想もしながら経営の判断をしていきたいところ。のんびり構えていると損するだけです。その領域の感覚を共通認識としておく。そこからがスタートです。

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ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,847投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆