閉店時間が繰り上がる

すかいらーくグループの閉店時間が繰り上げになります。3,000店舗のうち400店舗が対象です。約13%の店舗で閉店時間が1時間程度、はやくなります。その意図は、ディナー時間帯の夜の来店が少ないということと、特に遅い時間の来店顧客が減っているからです。下記 IR資料でもそれが確認できます。他にも都心部のオフィス立地店舗も同様に出社減少による影響があり売上減少となっています。

閉店時間が繰り上がる400店舗は主に夜の時間帯で売上減少が大きい店舗と都心部オフィス立地店舗が対象となっています。閉店時間は繰り上がると22時30分閉店、もしくは23時閉店になります。

すかいらーくHLD IR資料
https://corp.skylark.co.jp/ir/news/
2022年8月16日資料

満足度が下がる可能性

閉店時間がはやくなることにより、ファミリーレストランの使い方は昼限定にイメージされていくことでしょう。「閉店時間がはやいと安心して使えない」と感じるようにもなるからです。これは、すかいらーくグループに限ったことではなく、他の企業でも同様なことが発生していると思います。入店するときに毎回「閉店何時ですか」と確認しなければならない生活は、顧客にとってはストレスだからです。閉店時間だけでなく、「オーダーストップは何時?」と確認したり、「食事のオーダーストップ時間は?」と細かくチェックしなければならないのです。

仮に予約が必要なときも、閉店時間やオーダーストップ時間まで確認しなければなりません。そうでなければ予約もできないのです。店側もWEB上にわかりやすく、閉店時間、各オーダーストップ時間を明記しなければ顧客満足度は下がる一方でしょう。そう考えると夜の飲食市場は減少し続けるように感じています。

すかいらーくHD、閉店繰り上げ 最大で1時間:日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63822220X20C22A8EA5000/

まとめ

手間が増える、確認する事項が増えるのは顧客にとってストレスになり、購入や利用が減っていきます。単に面倒だからです。それなら、手間がかからない店舗を探すか、夜の時間帯は外に出ないという結論にもなっていきます。

夜の時間帯の飲食は新しい習慣化を必要としていますが、このままではメリットがない領域に感じてしまいます。魅力を感じる以前の、手間が増え、ストレスが増え、魅力を感じない市場へと成り下がる可能性の方が高くなっているのではないでしょうか。突破口やブレークスルーが求められているので、実現できている企業が出てきたら取り上げていきたいと思います。

——————————-
ビジネスリーダーのためのWeb Magazine ファースト・ジャッジ:4,976投稿目 fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆