言っていることが矛盾してる

「自主性を出して取り組んでください」と言われたので自発的に動いていたら「なぜ報告しないんだ、勝手なことをするな」とリーダーから言われてしまいました。このような経験はないでしょうか。矛盾したリーダーの発言です。この場合、スタッフ側は混乱してしまいます。最終的には動けなくなります。では、なぜこのようなことが発生するのでしょうか。今回はこうした事象を考えてみたいと思います。

ダブルバインドとは

上記のようなリーダーの発言がつくる環境ををダブルバインドと呼んでいます。具体的にダブルバインドとは、メッセージの矛盾があるコミュニケーション状態です。

ダブルバインド(英: Double bind)とは、
ある人が、メッセージとメタメッセージが矛盾するコミュニケーション状況におかれること。この用語はグレゴリー・ベイトソンによる造語である

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89

コロコロ変わるのです

「言っていることがコロコロ変わるんです」とスタッフが嘆いているとき、リーダーの発言が矛盾している場合があります。

  • 自主性を求めているが勝手は許さない

この場合、リーダーにメッセージ矛盾の自覚はありません。なぜなら求めている内容は限定的とリーダー自身が考えているからです。自主性を求めていますが100%自主性を求めていないのです。自分の指揮下において部分的に自主性を発揮してほしいと考えています。

しかし、リーダーが発するメッセージの中には範囲の限定がありません。なのでスタッフは自由に自主性を発揮してしまうのです。単なる伝え方のミスなのです。おそらく、このリーダーは、受け身のスタッフを鼓舞する意味で「自主性を発揮してほしい」と思いメッセージを発信したと思います。

まとめ

ではダブルバインドにリーダーは治るのでしょうか。実際にダブルバインドが発生する環境は、コミュニケーションのすれ違い状態なので修正は可能です。
発言するリーダーはスタッフがどのように理解するのかわかったうえで発信することです。もしくは発信後に確認をする。そうすればミスコミュニケーションは減るでしょう。相手の理解度を把握しながら発言するのはリーダーとして外せないポイントだと思います。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆