ティッピングポイント

久しぶりに「ティッピングポイント」という単語を目にしました。一時期、マーケティングの世界でよく使われていた単語です。意味は「臨界点」です。この「ティッピングポイントを超えると爆発的に製品が売れ出す」という表現で使われていました。市場のシェア率がある数値を超えると一気に広がると言われていたのです。

ティッピングポイント(閾値=いきち)という言葉がある。ゆっくりした増え方にみえたものが一変する臨界点のことだ。チェス盤の議論でいえば、最近のAIで起きているのは「15マス目」あたりの出来事かもしれない。

「マスクAI」が仕掛ける加速 変数Xで変わる世界:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD111840R10C23A5000000/

AIについて:セミナー資料一部

AIについて、解説する機会が出てきました。まずはAIの歴史を知っておくと、現在の急速な発展が理解できます。こうした新しいテクノロジーが出現したときは、振り返ってどのような歴史があるのか確認することがポイントです。ChatGPTを運営している団体は当初非営利団体からスタートしています。団体名「オープンAI」が当初の理念を表現しています。1社が独占することなく、オープンなAIをつくることを目指していたのです。現在は、マイクロソフトの出資を受け、マイクロソフトのグループとして認識されているようです。この流れだけでも知っておいて損はないでしょう。

AIの背景

AIの歴史が理解できると、今後ビジネスにAIがどの部分から導入されるのかが理解できます。AI導入によって、メリットが得られる、利益が得られるところから普及していくでしょう。わかりやすいところでは

  • コスト低減 Cost Reduction

からになることが多いでしょう。特に時間が短縮されるケースがAIの場合は多いはずです。たとえば、こんな事例のようにです。

「人間が1人でやると1年以上かかる要約をわずか3、4日で終えられた」リブセンス
(チャットGPT「タイパ」を改善:日本経済新聞)

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO71015280V10C23A5TEB000/

労働時間に関して、本当の時短はAIによって達成されるのではないか。最近はそんなことを想像しています。8時間労働ではなく、6時間労働や4時間労働が当たり前になる可能性も出てきたのではないでしょうか。

まとめ

AIはリスクもあります。フェイクを作成できるのがAIです。画像も映像も文章も本物に見えるフェイクがAIによって生成されるかもしれません。そうすると世論を動かすことができてしまうのです。しかも1企業がコントロールするかもしれません。こうしたリスクは知識として蓄積しておきましょう。その上で「時短できることはないか」と探し始めるのが取り組みやすい内容だと思います。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆