任せられる関係

組織の中心にあるのは、何といっても人間関係。その中でもリーダーとスタッフの関係性は、組織の活性化や生産性向上のキーとなる要素です。しかし、どこにでも存在するのが、リーダーとスタッフの間に信頼関係が築けていない現象。そうした場合、スタッフに任せられる信頼関係を構築するためには、どうすればよいのでしょうか。

お互いの理解を進展させるには

まず大切なのは、お互いの役割を理解し尊重すること。リーダーは組織の目標達成のための指導者であり、スタッフはそれをフォローし実行する役割を果たします。この役割分担を理解し、それぞれが自分の役割を全うすることが、信頼関係の基盤をつくるファーストステップ。

次に、コミュニケーションの重要性を忘れてはなりません。リーダーとスタッフの間でのオープンなコミュニケーションは、信頼関係を深める上で必要不可欠。具体的には、定期的なミーティングやフィードバックの機会を設け、お互いの思いや期待を共有することが大切です。ここではホンネが伝えられるかがカギになるでしょう。それがなければ表面的な関係性のままになってしまいます。

さらに、信頼関係を築くには、お互いがその関係を尊重すること、信じることが求められます。リーダーはスタッフの能力を信じ、任せること。スタッフはリーダーの指示を信じ、それに応えること。それが、信頼関係の根底に置いておきたい部分です。

簡単には築けないが

信頼関係は一朝一夕に築けるものではありません。一瞬で信頼関係ができるとカン違いしている人もいますが、現実を理解することが重要です。時間をかけて築かれるものであり、そのプロセスを大切にしなければなりません。たとえば、自分の大切なもの(お金)を相手に貸す場合、会った初日から信頼して貸す人は少ないでしょう。ほとんどいないかもしれません。また、ビジネス上のお客様を紹介してほしいと言われた場合も同様。会った初日から相手のために大切な人を紹介する人はいないでしょう。

まとめ

企業組織において、リーダーとスタッフの信頼関係を構築することは容易なことではありません。中には数年かかることもあります。しかし、それを積み重ねることで組織全体の力は増大し、その成果は明らかになることでしょう。なので時間がかかってでも、信頼関係の構築に挑戦してみる価値はあるのです。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆