アルコールから非アルコールへのシフト
『居酒屋、飲まない人も癒やしたい』という鳥貴族ホールディングスの社長の談話を見て、居酒屋業界の新しい動きに目を向ける必要があると感じました。従来、居酒屋の収益源はアルコール飲料でしたが、この風潮が変わりつつあるのかもしれません。
社会の変化
最近、健康志向が高まる中でアルコールを控える人が増えてきました。もともとアルコール分解が得意ではない人の割合が日本は多いので、適正な形に収束しつつあると感じています。それほど、アルコールを求めていない人がはっきりと「飲まない」と発言するようになっただけなのかもしれません。
非アルコール飲料の進化
非アルコールビールやカクテルなど、味や品質が向上した非アルコール飲料が市場に登場しています。これにより、アルコールを控える人でも居酒屋の雰囲気を楽しむことが可能になりました。遠慮しなくてよくなったのです。どこに行ってもノンアルが置いてあり、種類も豊富。ノンアルがこんなにあるんだ、と感じた人も多いのではないでしょうか。ノンアルビールだけでなく、ノンアルワイン、ノンアルカクテルと豊富になっています。
居酒屋の本質
居酒屋の本質は「アルコールを提供する場」だけではありません。「人々が集まり、コミュニケーションを楽しむ場」という側面も持っています。この観点から、アルコール以外の要素を強化することで、さらに多くの顧客を引きつけることができると感じます。飲まなくても楽しい、と言う空間づくりが求められているのかもしれません。これを「新しい意味を見出す」行為と呼んでいます。今後はこうした新しい意味を見出したり、定義を変えることに価値が発生していきます。
新たな収益源の模索
アルコール以外の飲料や料理、エンターテインメントなど、新しい収益源を模索することが居酒屋などの業界に求められます。ビジネスモデルの転換です。この転換の流れはゆるやかですが無視できない状況になってきたのでしょう。対応する企業、店舗が増えると言うことは避けられない流れなのだと考えています。
まとめ
居酒屋業界も時代の変化に合わせて進化していく必要が出てきています。アルコール中心のビジネスモデルから、非アルコールやその他の収益源を探ることで、より多くの顧客を魅了する新しい形の居酒屋を目指すのではないでしょうか。新しい業態も出てきそうです。
居酒屋、飲まない人も癒やしたい 鳥貴族ホールディングス社長 大倉忠司氏
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO74914950R01C23A0TLF000/
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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ藤原毅芳執筆