ここも電動化

ここも電動化になりました。クレーンメーカーのタダノが25トンフル電動クレーン車を開発、発売開始したのです。公道での走行も可能で、走行からクレーン作業まですべてを電動化した製品。日本向けに発売されています。価格は1億数千万円となっています。

開発の方の動画を見ると苦労している点がわかります。電気自動車と同じ課題にぶつかるのです。
それは
・電池(バッテリー)容量
です。電動化するときのモーターはトルクが初速から出るので出力を出すことはさほど難しいことではありません。しかし、バッテリー容量に関しては壁がまだあるのです。今回の25トンフル電動クレーン車は重要が25トンあり、現場まで公道を走行し、作業を行い、戻ってきます。それだけの作業工程を1回の充電で可能にしなければなりません。今回は、40kmの走行と5時間の作業が可能なレベルで設計されています。

日本市場向け25t吊りフル電動ラフテレーンクレーン「EVOLT eGR-250N」を発売

https://www.tadano.co.jp/news/2023/231206.html

メリット大きい

住宅の建築では毎回25トンクレーン車を依頼していました。棟上げのときに使うのです。現場までの道路は狭い場合もありますが、25トンクレーン車は狭いところでも切り返しができる仕組みがあるので、活躍していました。しかし、近所への騒音は致し方なく、作業のときは我慢をしてもらうしかなかったのです。これが電動になり、騒音も排気ガスもクリアされるとメリットは大きいです。住宅地における作業では重宝されるのではないでしょうか。期待値の高い製品だと感じます。

まとめ

他がやらないから開発したとコメントがあったと記憶しています。先駆けて開発するときは誰もお手本がいないので苦労も多いはず。また失敗のリスクもあります。特に電動化はバッテリー寿命というリスクも抱えながら進めることになるので、今後も目が離せません。販売された製品が途中でストップするケースも考えられます。

こうやって見ると電動化は普及していくのですが、まだバッテリー性能の問題が解決されておらず、新しい電池の開発が期待されるところです。自動車でもバイクでも電動化になりましたが、1回の充電で走行できる距離は短いように感じます。ここをクリアしなければ普及期はこないと感じています。

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