可視化全員分

大企業においてスキルの可視化が行われるという記事を目にしました。数千人のスタッフのスキルを全員分可視化するそうです。この企業は企業は5段階で評価をする予定で、最初は自己評価からのようです。気になるのはスキル評価の方法。内容は出ていないので、その評価5段階の内容を考えてみました。

このような内容で

新入社員も対象になるので、第一段階は未経験者になります。最終段階をどこにするかで迷うのですが、先ほどの大企業は会社の外で講師ができるレベルと定義したようです。今回も最終のレベル5は社外で講師ができるレベルとし、その間を考えてみたいと思います。

  1. 初心者レベル(未経験)
    定義:業務に関する知識や経験がほとんどない状態
    特徴:基本的な概念や用語の理解が不足している、業務遂行に時間がかかりミスもする
    期待される行動:リーダーの指導に素直に従い、積極的に学ぶ姿勢を示す。基本的な作業を確実に遂行できるよう努力する
  2. 実務経験レベル(一人前)
    定義:業務に関する基本的な知識や経験を持ち、一通りの作業を独力で実行できる
    特徴:日常的な問題解決能力を持ち、品質や納期を意識して作業を進められる
    期待される行動:業務を確実に遂行し、品質と効率の向上に努めチームの生産性向上に貢献する
  3. 中堅レベル(指導役)
    定義:業務に関する高度な知識や経験を持ち、自立して作業を高いレベルで遂行できる
    特徴:問題解決能力が高く、品質や効率の向上に寄与でき、指導や育成を行い、チームの生産性向上に貢献できる
    期待される行動:業務を高い品質で遂行し、業務プロセスの改善にも取り組み育成に力を注ぎ、チームの成長を促進する
  4. 上級レベル(専門家)
    定義:業務に関する専門的な知識や経験を持ち、高度な問題解決能力を発揮できる
    特徴:業務プロセスの改善や新たな手法の導入を主導でき部署内での専門家として認知され、重要な意思決定に関与できる
    期待される行動:自身の専門知識を活かし、業務の改善と革新を推進し部署内外との調整を行い、円滑なプロジェクト運営に寄与する
  5. エキスパートレベル(社内外で講師ができる)
    定義:業界をリードする卓越した知識や経験を持ち、イノベーションを生み出せる
    特徴:社内外での講演や研修の講師を務め、知識の共有や人材育成に貢献でき業界内での影響力を持ち、外部との交流を通じて会社の評価向上に寄与できる
    期待される行動:自身の知見を社内外で広く共有し、人材育成と組織の成長に貢献し業界の最新動向を把握し、会社の競争力強化に役立つ施策を提案する

スキルの可視化も簡単に

こうして見ると、スキルを可視化するにはスキルの定義が必要です。上記のような5段階程度で設定し、自己評価からスタートすればいいのではないでしょうか。自己評価を定期的に行い、リーダーは全員のスキルを5段階に分けることで、社内の5段階が明確化してくると思います。最初から精度を求めず、継続的にスキル評価を続けることだと思います。

まとめ

スキル評価をする目的は変化ある時代に合わせて社内のフォーメーションを即座に変更するためです。過去のスキルが表面化しないことが会社の損失になるからです。臨機応変にプロジェクトを立ち上げたり、新規事業をつくったり、新しい支店を出したりするのに、こうしたスキル一覧が有益になるはずです。人数が限られている組織でも同じことをすべきであり、そこから経営の戦略が新しく生まれることもあると思います。

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スキマ時間に読めるビジネスリーダーのための『経営情報Web Magazine ファースト・ジャッジ』fjコンサルタンツ 藤原毅芳 運営 執筆