影響されやすい
人は影響されやすい性質があります。まわりから言われる内容によって成長がちがうこともあります。評価によって成長スピードがちがうのです。環境の違いを経験したことがある人は理解できるのではないでしょうか。
ゴーレム効果とは
聞きなれないかもしれませんが、「ゴーレム効果」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは、他者からの期待や評価が、行動や能力に大きな影響を与えることを指しています。特に、ネガティブな評価は、本来の力を発揮することを妨げてしまい成長を止めてしまいます。
ゴーレム効果とは、権威ある立場の人物(親、教師、リーダーなど)から寄せられる低い評価によって、無意識のうちにその通りの行動をとるようになってしまう現象のことです。例えば、「この仕事は君には難しすぎる」とリーダーに言われ続けた部下は、実際にその仕事への苦手意識を持つようになります。「これはあなたには向いていない」と決めつけられた人は、成績が伸び悩むことが予想されます。
ゴーレム効果が起こるメカニズムは以下の通りです。
- 他者からマイナスなレッテルをつけられる
- 低い評価を将来の予言として受け止めてしまう
- 自己信頼が歪み、本来の能力を発揮できなくなる
- 無意識のうちにレッテル通りの行動をとるようになる
つまり、周囲からの低い評価によって、自分自身へのイメージを低い方向へと書き換えてしまう現象といえるでしょう。
ゴーレム効果の実例
こうした実例は目にすることがあるのではないでしょうか。思い出す場面があります。「それは無理、、、絶対無理」と口グセのように言っているリーダーがいました。社歴も長いのでそのリーダーの言葉は重く影響力もあったのです。そのため、言われた人たちは、なんとなく無理だなあと感じ始め、結局のところは取り組んでいる仕事も無理な方向へ自然誘導されている感じでした。ビジネスの置いて言葉が大事と言われるのは根拠があるのがわかります。低い評価を言い続ければ低い方向にしか到達しないものなのです。
ピグマリオン効果とは
一方で、ゴーレム効果の逆の現象が「ピグマリオン効果」です。これは、他者からのポジティブな期待が良い影響をもたらすことを指します。「あまたなら必ずできる」と信じて褒めるリーダーの下では、スタッフが伸びる可能性が高まります。「リーダーシップがある」と期待されたスタッフは、実際に優れたマネジメント能力を発揮するかもしれません。
ピグマリオン効果の実験は数多くありますが、2つのチームに分けてそれぞれ「今回の新人は優秀だ」と「今回の新人は普通だ」と伝え方を変えると配属された新人の成長スピードがちがう結果が出てくるものです。これは経験があるのではないでしょうか。4月になれば新人が配属されることがありますが、そのときの評価が新人の成長を左右するでしょう。
まとめ
ゴーレム効果とピグマリオン効果は、人の成長に大きな影響を与える心理学的な現象です。ビジネスの場面では、これらの効果を意識すると成長が速くなります。20代、30代の成長スピードは環境が大きく左右することになるでしょう。ただ、環境は選ぶことができないので、自分自身に応用することも有益です。
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